第21話 ?普通じゃないんですか?

スタジオに行くとボクたちとは違う事務所に所属している声優さんもいた。その他にもアイドルも色々といてボクと同じ事務所で知り合いがいた。それからお兄ちゃんのグループも居てその中にお兄ちゃんも居た。


「白音ちゃん久しぶり。最近仕事どう?」


ボクに話しかけてきたのは同じ事務所のアイドルで知り合いの橘明日香たちばなあすかちゃんだ。明日香ちゃんはボクと同じ歳で高校に入学しないでアイドルをしている少し頭の可笑しい子です。


でも頭は私と同じ位か少しいいかくらいなんだよね。凄い。明日香ちゃんのグループは全員同じで高校には通って無い人達が集まっているグループなんです。その後お兄ちゃんに挨拶に行きました。


「奈音さん。お久しぶりです」


お兄ちゃん達に近づいて声を掛けました。その間楓ちゃんは他の人と話していました。ボクが声を掛けるとお兄ちゃんはやっぱりという反応をしました。同じグループの人は驚いていました。


「あ、白音ちゃん久しぶり。やっぱり白音ちゃんも呼ばれたんだね」

「はい。今日はよろしくお願いします」

「うん。よろしく」


ボクはお兄ちゃんと話を止めてお兄ちゃんの所を離れるとお兄ちゃんにグループに人達が詰め寄っていました。


それから撮影が終わって事務所に帰りました。帰りは明日香ちゃんも一緒に事務所に帰ったから行きより賑やかです。でも車の中で事務所に帰ってからすぐにあるアフレコの台本を読みます。今日のアフレコは久しぶりにお姉ちゃんと一緒です。


「白音ちゃんは何で台本呼んでるの?事務所に着いてからでもいいんじゃない?」

「事務所に着いてからでは遅いんです。事務所に着いたらすぐにアフレコがあるんですよ」


ボクがそう言うと賑やかだった車の中が一瞬で静かになりました。何でそんなに静かになるんですかね?


「皆さん静かになって如何したんですか?」

「白音ちゃんは何時もそんなに仕事あるの?」

「?普通じゃないんですか?」


皆ボクが言ったことを聞いて驚いていました。そんな話をしていると何時の間にかい事務所に着いたみたいです。事務所に着いてすぐボクは皆に見送られてスタジオに行きました。


「白音~」


ボクがスタジオに入るとお姉ちゃんが行き成り抱き着きてきました。お姉ちゃんを剥がして席に座ってスタジオ内を見ると音夏が居ました。何でいるんですか?


「音夏。何でいるんですか?」

「あ!白音お姉ちゃん!私ねアフレコさせてもらえることになったの!まぁ脇役だけどね」


そう言って音夏は台本にある脇役のセリフを指さしました。音夏がアフレコするキャラはボクがアフレコする脇役の妹でした。それからアフレコが始まりました。


音夏はボクが思ったより上手くアフレコしていたと思います。リテイク出していましたけど3回くらいでした。初めてにしては良い方だと思います。


ボクはその後もアフレコが残っていましたがお姉ちゃん達は無かったみたいで先に帰りました。残りのアフレコは愛華さんと一緒でした。


「白音ちゃんだ~」


愛華さんはボクが入って来るなりお姉ちゃんみたいに抱き着いてきました。鬱陶しいです。何でボクがスタジオに入ってくると皆さん抱き着いてくるのでしょうか?


「愛華さん離れてください。そろそろ始まりますよ」

「えー」


嫌そうな顔をしながらそう言いました。面倒なのでお姉ちゃんと同じ様に無理やり剥がしました。それからアフレコが始まりましたが愛華さんは何時もよりリテイクをくらってました。ボクに抱き着いた罰です。


「そういえば白音ちゃんはゴールデンウィークのキャンプ行くの?」

「行きますよ。でも2日目からなんですよ」


愛華さんはその後理由を聞いてきましたが面倒くさいので適当に話して社長室に逃げてきました。勿論ノックはしますが返事は聞かずに入りました。


「何で白音ちゃんは返事を聞かずに入って来ちゃうのかな?」

「社長。ゴールデンウィークの事なんですけど、友達も参加させていいですか?」


ボクがそう言うと社長は考えだしました。駄目だったのでしょうか?暫くして今度はパソコンを弄り始めました。弄ってないで早く返事を聞きたいんですけど。早く帰りたいので


「何人?」


社長が突然口を開きました。参加させたい人数を聞いてきているのですね。確かに言って無かったですね。えーっと中村と八神と柴森と青葉ちゃんと青樹と雪野さんだから6人ですね。


「6人です」

「………それなら大丈夫だな。いいよ」

「ありがとうございまーす」


ボクは用事が終わったので帰ろうと立ち上がると社長が待ったを掛けました。何でしょうか?ボクの用事は終わったので社長から何かあるのでしょうか?あるならボクを呼んでるはずですけどボクは呼ばれてませんよ?


「白音ちゃんの友達を参加させていい代わりに白音ちゃんにはこれに出て貰おう」


そう言って社長がパソコンの画面を見せてきました。画面を見てみると画面にはメールでドラマの出演依頼が来ていました。でも出演者の名前はありません。誰を出すかは社長が決めていいみたいです。監督は赤見監督ですね。

あの人色々とやりすぎだと思います。


「何でボクなんですか?それにボクが参加のお願いしなくても出させる気でしたよね?」


ボクがそう言って社長をジト目で見ると目を泳がしていた。自分から白状しているみたいでした。


「お願い!楓ちゃんが白音ちゃんとじゃないと出ないって言ってて」


何言ってるんですか!?楓ちゃんはバカでした。まぁ楓ちゃんとならフォローしてくれるのでいいですけど。ボクは声優ですよ?


「分かりました。けどボクは声優ですよ?忘れないでくださいね」

「分かった!ありがとう!」


ボクは社長の声を聞いて社長室を後にしました。

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