第14話 何でコスプレならいいんだよ!
俺は女顔だから女子って言われたくなくてメガネかけてたけどメガネ掛けても女子に見えるならもうメガネ掛けないでいいかな。俺はそう思ってメガネを外した。
「やっぱりメガネ外すと白音ちゃんに似てるね」
「まぁ本人だからな」
青葉ちゃんが俺と白音が似てるって言ってるから家に帰ったらどのくらい似てるのか確認しないとバレるからな。それから他愛もない話をしながら青葉ちゃんの家まで歩いて行った。
「送ってってくれてありがと。また明日ね。鈴音ちゃん」
「また明日」
俺はそう言ってきた来た道を歩いて家に帰った。家に着いてリビングに入ると姉ちゃんと音夏が誰が入って来たのか見る為に俺を見て驚いていた。俺はまだメガネを取ったままだったからだな。
「「鈴音(お兄ちゃん)!?メガネ如何したの!?」」
姉ちゃんと音夏が俺に詰め寄って来てそう言ってきた。確かに俺は今メガネを取ってるけどそんなに驚く事かな?俺がそんなことを思ってると姉ちゃんと音夏が慌てていた。
「早くメガネを掛けなさい!バレるよ!」
「鈴音お兄ちゃん何でメガネ掛けてないの!バレちゃうよ!」
「俺ってメガネ掛けてないとそんなに白音に似てるのか?髪の色違うからバレないと思うんだけど」
俺がそう言うと2人とも俺の顔をじっと見つめて静かになった。それから2人でメガネ掛けてない今の俺が白音だとバレないか話し合ってるみたいだ。何で2人には関係ない事なのにそんな考えてくれるんだろう?
まぁそんな事より2人が話し合ってる間に俺は洗面所に行って白音に似てるか確認する。何時もお風呂の時は見てるけどじっくりとは見ないから白音と似てるかじっくり見なくては。
良く自分の顔を見たら白音と確かに似ていた。まぁ白音の時はメイクなんてしてなくて素顔だから似てるのは当たり前なんだけど髪の色が違うからバレることはないと思う。疑われる事はあるだろうけど誤魔化せるレベルだと思う。白音の時は茶色のカラコンしてるしね。
リビングに戻ると姉ちゃんと音夏が俺を見てきた。如何やら2人で話し合ってバレるかバレないか結論が付いたらしい。
「確かに白音の時はカラコン付けてるから大丈夫かもしれないね」
姉ちゃんがそう言って音夏が頷いている。俺もそう思うよ。まぁ偶にカラコンの色を変えてるけど大丈夫だよね。多分明日から学校にメガネ掛けてかないからクラスメイトに何か言われるけど何とかなると思う。
それから暫くリビングで音夏のイラストを見たり教えたりしてたら母さんと父さんが帰って来た。リビングで俺を見るなり2人とも驚いた声を上げる。俺がメガネ掛けてないとそんなに驚くかな?そして案の定父さんは白音と似てると疑って来たけど予想通り誤魔化せた。
次の日学校に行くと俺を見たクラスメイトの中村達や女子が俺に集まって来た。中村達は女子に押されて戻されてたけど。それからクラスの女子に質問攻めにされた。
「やっぱりメガネ取った方が可愛いよね!」
気づかなかったけど何時の間にか青葉ちゃんも居て近くの星名と話してるみたいだけど全部聞こえてるから女子たちが反応して肯定している。因みにクラスの男子は俺に殺気みたいなのを向けている。
それから暫くして解放されて中村達が近寄って来た。相変わらず青葉ちゃんと星名は俺の近くに残ってたんだけどな。
「大変そうだったな鈴音。それにしてもコンタクトにしたのか?」
柴森がそう聞いてきた。中村達も頷いている。青葉ちゃんと星名だけが俺の目が悪くないって事を知ってるから堪えるようにして笑っている。
「俺は目悪くないぞ寧ろいい方だ。2.0だぞ?」
俺がそう言うと中村達が驚いていた。それと違和感があるとも言ってた。まぁ中村達は俺がメガネを掛けてる所しか見たことないんじゃないかな?
「え?じゃあ何でメガネ掛けたんだ?」
「少しでも女子に見られたくなかったから」
俺がそう言うと中村達が「確かに男子の制服着てる女子っぽいな」って言われたから俺はイラっとして頭をぶっ叩いてやった。
「「「いっって!叩くなよ!」」」
俺は中村達の訴えを無視して最初の授業の準備をした。俺が準備を始めた事で青葉ちゃんと星名は自分の机に戻って準備を始めた。それから何事もなく昼休みになった。
昼休みになってすぐ俺の近くに青葉ちゃんと星名と中村達が近づいてきた。星名が朝から聞きたかったことがあるらしい。
「白亜の素顔って白音さんに似てるよね?」
「そうだよな。俺もメガネ掛けてない鈴音見た時からそう思ってたんだよ」
星名からそう言われて中村が同意してきた。俺は「そうだね」としか言えなかった。それを青葉ちゃんが見て笑いを堪えていた。
「確かに似てるけどあの子は女の子で俺は男だぞ?」
「確かに鈴音は男子だけど女顔だから女装すれば白音ちゃんになれんじゃね?」
八神にそう言われて俺は体がビクッってなった。青葉ちゃんも俺みたいに体がビクッってなって顔が少し青くなっていた。
「そ、そうか?でも俺は女装なんてしないぞ?アニメの女キャラコスプレならすけどな」
「そ、そうですよ。コスプレで女キャラならしてくれるけど女装はしてくれないんだよね~中学の時から」
「何でコスプレならいいんだよ!」
俺は中村が言ったことを無視して俺は違う話を始めた。それから授業をして放課後は特に何も誘われずに家に帰った。帰りに青葉ちゃんと明日のコスプレイベントの待ち合わせとかを決める為に家に帰ったら連絡することになった。
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