第11話 今回は絶対に負けないからな!

それからゲーセンに行くメンバーを集めたら俺と中村、八神、柴森、青葉ちゃん、青樹、青樹の彼女の7人で行くことになった。一番驚いたのは青樹に彼女が居たこと。青葉ちゃんも知らなかったんだって。青樹の彼女さんは隣のクラスのアイドル的存在の雪野冬香ゆきのふゆかだった。青葉ちゃんと一緒にメッチャ驚いたよ。


学校に一番近くのゲーセンが俺の家と反対方向だったんだよな。まぁ青葉ちゃんと青樹と雪野さんは俺と同じ方向だから帰りは4人で一緒に帰るかな?


「まさか青樹に彼女が居るとは思わなかったよ。いつから居たの?」

「中学の卒業式の日に告白したんだ」


青葉ちゃんが青樹に聞いたら答えてくれた。雪野さんと青樹達が中学同じだったって知ってたけど卒業式の日に告白してたなんて知らなかったなぁ。俺が知らないのは分からなくもないけど青葉ちゃんが知らなかったのは如何してだろう?兄妹なんだからすぐに分かると思うんだけど?


そんな話をしてたら何時の間にかゲーセンに付いていた。さあ、最初は何のゲームをやりますかね?


「何やる?各ゲーにするか?」


何のゲームをするかを話していると柴森がそう言ってきた。確かに各ゲーはゲーセン来たらやりたいけど7人だと大変だからなぁ。最初は3人と4人に分けて遊んで途中から合流した方が遊べるかな?そんなことを話し合ってから結局最初は分かれてから遊ぶことにした。


分け方は青樹と雪野さんは一緒にしないといけないから3人の方に入れると1だけ気まずいと思って4人のところに入れたんだけど女の子を分けたら話しにくいかなって事で青葉ちゃんも4人の所に入って何故か青葉ちゃんが入るなら俺も一緒じゃなきゃいけないからって4人の方に入った。俺と青葉ちゃんが一緒じゃなきゃいけないって何?そんな事ないと思うんだけど?


まぁいいか。それで残った中村達3人は3人で遊ぶことになった。4人の方は俺と青葉ちゃん、青樹、雪野さんの4人で遊ぶことになった。俺たちはまず初めに4人でレースゲームをすることになった。


「負けねえぞ青樹。毎回負けるから今回は絶対に負けないからな!」

「良いぜ今回もボコボコにしてやるよ!」


俺と青樹はゲーセンに来ると毎回レースゲームをするんだけど俺はレースゲームは一回も勝てたことないんだよね。シューティングゲームの方は勝てるんだけどレースゲームは勝てないんだよね。俺たちが話してる隣で青葉ちゃんたちは何かを話してたけど俺は聞いていた無くて何話してるのか気になって聞いてみたら秘密って言われた。青樹も聞いてなかったみたい。まぁいいか。


それからレースゲームを4人でしたんだけど青樹に全然勝てなくてそれどころか青葉ちゃんにも雪野さんにも勝てなかった。何でかな?毎回最下位なんだよね。それを青葉ちゃんと青樹に煽られたんだけど毎度の事だから気にしちゃいけいないんだ。


レースゲームの次はシューティングゲームをやった。今度は俺が勝った。シューティングゲームは俺の方が勝率いいんだよな。俺は何であんなにレースゲームが下手なんだろう?まぁそんなことはいいか。


「私はプリクラ撮りたいな?」


次は如何しようか皆で悩んでいると雪野さんがそう言った。まぁ確かにカップルでゲーセン来たらプリクラ撮るよね。ということは俺たちは邪魔かな?プリクラ撮ってる時如何しようかな?青葉ちゃんも俺が考えてる事と同じ事考えたみたいだった。


「じゃあ私たちは何処かで時間潰してるよ」

「最初は一緒に撮ろうよ」


俺と青葉ちゃんは空気を読んで何処かで時間を潰そうと思ったけど雪野さんがそう言ったので俺たちは最初の一回だけ一緒に撮って後は青葉ちゃんと時間を潰すことにした。


「じゃあ撮るよ」

「「いぇーい」」


そう言ってプリクラを撮った。俺と青樹は少しふざけて撮ってみた。その後プリクラの機能を使って楽しんだ。それから俺と青葉ちゃんはカップルと分かれたけどすることが無くなったんだよね。中村達に合流するか?


「如何する?青葉ちゃん俺たちやる事無くなったけど」

「じゃあ私たちも撮ろうよプリクラ!」


俺が何やるか迷って中村達と合流しようと思っていると青葉ちゃんがそう言ってきた。俺は別にいいんだけど青葉ちゃんは俺と2人だけでプリクラ撮っていいのかな?嫌じゃないんだよね?青葉ちゃんには俺と撮って嫌じゃないのか確認したら


「嫌じゃないよ!……寧ろ撮りたいかな」


最後の方は恥ずかしそうに小さな声で言ったから聞こえなかったけど嫌じゃないなら最近2人で写真撮って無かったから久しぶりに撮ろうかな?前はコスプレした時2人で撮ってたけど最近は他のコスプレ仲間とも一緒に撮ってるからツーショット写真じゃないからな。


そうして俺と青葉ちゃんはプリクラで撮った。それから中村達と合流したら青樹と雪野さんがもう居た。俺たちが合流したら俺に青樹がニヤニヤしながら近づいてきた。青葉ちゃんには雪野さんが近づいて何か言っていた。青樹の他にも中村達も近づいてきた。


「俺たちと別れた後青葉と何やってたんだ?」

「プリクラ撮ってたけど?」


俺は青樹達にそれが如何したって感じで言ったら青樹達が溜息を吐いて皆で青葉ちゃんは大変そうだって言ってた。何が大変なんだろう?青葉ちゃんの方は顔を赤くして雪野さんに何か言っていた。少し揶揄われてる感じがする。


「じゃあ皆でクレーンゲームでもしようぜ」


中村がそう言ったから皆でクレーンゲームがある場所に移動した。色々な景品があって皆でどれを取ろうか話してから落ちそうな景品があったから皆で取ることにした。皆で頑張って落ちそうな景品を取れた。最後取ったのは俺だ!因みに取った景品はデッカイポテチで誰が持って帰るか悩んだけど兄妹が一番多い俺が持って帰ることになった。


「じゃあ今度は1000円で誰が一番景品を取れるか勝負しようぜ。やる人は挙手」


八神がそう言って勝負することになった。参加する人は挙手したので分かりやすかった。参加するのは俺と青樹、青葉ちゃん、中村、柴森と主催者の八神の6人が参加することになった。雪野さんは得意じゃないからって言って参加しなかった。参加者の殆どはクレーンゲームは結構上手いから負けられないな。


今回勝つには10個の景品を取らないと絶対勝てないからな。多分皆そう思ってるな。今回は1000円だから1回もミスれない。だから取りやすいところを探すしかないな。時間制限はないけどあまりにも遅いとダメだから30分以内って事にした。時間的にそのくらいがいいと思ったんだよね。



それから30分時間が経って皆が集まった。参加者は皆結構景品を持ってるようには見える。俺の作戦は小さいものを狙って1回で2~3個取るだったんだ。皆上手いからね。だから俺はあまり持ってない様に見えるんだよ。他にも少なく見える人もいるから油断できないんだよね。今回少なく見えるのは青樹と八神と俺だ。


「じゃあ結果発表しますか。まずは主催者の俺から。俺は10個」


八神が自分の成果を発表した。それを聞いて雪野さんが驚いていたが俺たち参加者はあまり驚かなかった。それから時間の都合で皆でせーので言うことにした。八神がせーのって言ったら皆が数を言うことになった。


「せーの」

「7個」「8個」「9個」「12個」「12個」


皆で個数を同時に言ったらこういう結果になった。最初から柴森、中村、青葉ちゃん、青樹、俺って順番だ。まさか青樹と同じ個数になるとは思わなかった。それに皆上手くて1個違いだった。頑張ったけど青樹には勝てなかったよ。


「マジか!凄いな鈴音も青樹も」

「負けたー!流石鈴音ちゃんだよ」

「青樹には勝ちたかったなぁ。引き分けは何か嫌だ」

「俺も引き分けは嫌だな。でもまぁしょうがない」


そう言いながら反省会みたいなことをして帰る時間がやって来た。中村達3人とはゲーセンで分かれて俺は一条兄妹と雪野さんと一緒に帰った。一条兄妹と雪野さんとは途中で分かれて家に着く頃には周りが暗くなっていた。

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