助けられた『皇女』と助けを望む『王妃』 上

 『キングス・ルフェルス』を脱出した『セナ・エナ』王妃は、『キングス・ルフェルス外苑』から、新しい王の誕生を祝う鐘の音を聞いていた。


 「王妃…先を急ぎましょう。もうじき陽が落ちます。」

 兵士の言葉に小さく笑みを見せた王妃は、『オルフェルス』へと続く道へと馬を進め始めた。

 ゆっくりと進む王妃の一行は、王妃を囲んで先頭に1名、左右に1名ずつ、後方に2名がついて護衛をしていた。


 夕日が落ち始め、『キングス・ルフェルス』の鐘の音も届かない場所まで来た時に、野営をする事に決めて、近くにある林へと進み出し、林手前で小さなテントをはり、そこが今夜の王妃の寝床と言う事である。


 焚き火を用意すると食事の準備にとりかかる。

 焚き火を見つめているセナ・エナは疲れ切った表情であり、1人の兵士が食事を差し出したが、食欲がないのか、横に置いて小さな笑みを浮かべる。


 彼女は48歳であるが、いまだに20代で王妃になったころと変わらない体型と表情を持っており、城の中でも、魔女ではないかとまで噂されるほど、美しく品がある女性であった。


 2人の子供を産んで、少々体型が崩れたとパーティーなどで笑って話していたが、何処がどう崩れたかという話は無かった。

 綺麗な金髪に整った表情。

 大きく張り出した胸に突き出た張りのある尻は、諸侯でも目を奪われるほどの存在であった。


 その存在が…そこに…。


 見張りに立っていた兵士が、ちらちらと彼女を見ていたが、焚き火を見入っている王妃には、彼らの行動や欲望などは分からなかった。

 エルソアの側近に付き添われて、ここまで来たセナ・エナは、安堵感で胸がいっぱいの所であり、また、2人の子供らも心配であったからだ。


 炎の向こうには何も見えないが、心が休まる…。


 「王妃…我々も食事を頂いてもよろしいでしょうか……」

 一人の兵士が声をかけ、その言葉に視線を向けて小さな笑みを見せた。


 彼女の微笑みに腰を落とした兵士は、仲間を呼び始め、王妃を囲んで5人の兵士が焚火を囲む。

 会話は無く、炎で薪が割れる音が小さく何度も響いており、誰もが無言である中でセナ・エナが口を開いた。


 「ごめんなさい…あなた達に迷惑を…」

 「いえ、これは任務ですから…」

 隣の兵士が、言葉を返して小さな笑みを見せた。

 「そう…。ほんとに…」

 口を手で覆い、涙を流したセナ・エナの様子を見ていた兵士たちは、なぜか小さく頷いており、その動きを見た隣の兵士が立ち上がった。


 「王妃、私は、この護衛を命令された者の長。バラリナと申します。」

 20代後半の兵士は兜を取り、防具を脱いでラフな姿になった。

 「もし食欲が無ければ、テントでお休みを…、我々も交代で見張りをしますので、ご安心を…」

 バラリナの言葉に顔を上げると、そこには精悍な表情があり、辺りを何度か見渡している様子が見受けられた。


 セナ・エナの横の兵士も防具を脱ぎ始める。

 「あなた達もお休みになるのですか?」

 「ハイ王妃。2交代で見張りをいたします。その者と私が、夜中から朝までの見張りです。」

 セナ・エナが隣の男を見ると、すでに肌着の状態であり、大きくがっしりとした腕が見受けられ、太ももも割れんばかりの筋肉を見せていた。


 「そう…こういう人たちが見張りなら安心して眠れるわ…」

 「テントですがご容赦ください。あまり手荷物は持たない方がいいと思いまして…」

 「大丈夫です…」

 小さな笑みを見せると立ち上がり、一同を見た。


 「食事を用意してくれてありがとう。今日は、食欲が無いの…ごめんなさい…」

 「大丈夫です。そいつが食いますから!」

 バラリナの言葉に一同が小さな笑い声を上げ、その笑いにそいつと言われた男を見おろした。

 男は大きな笑い声をあげていて、なぜか…股間からイチモツの形がくっきりと見えており、その形を見たセナ・エナは、視線をはずしてバラリナへと視線を変える。


 その向こうでは、男が自分の股間に指をさして、他の3人に目を大きく開けて見せると、にんまりとする男たち。

 「もう休んでもいいかしら…」

 セナ・エナの言葉に、バラリナが小さく頷いて、手を差し伸べた。

 「テントまで送ります…」

 その言葉に瞳を細めたセナ・エナは、バラリナの表情を見てから首を横に振って見せた。


 「大丈夫です。テントまでは自分で行けます。あなた達は、ココで休んでいてください」

 その言葉に小さく頭を下げたバラリナの行動を見てから、兵士たちを見て、小さく笑みを見せるとテントへと向かった。


 焚火からテントへは数メートル離れており、林の中にあった。

 『セナ・エナ』はゆっくりと進み、テントの前に来ると小さくしゃがんだ。

 「?」

 何かの気配を感じ振り返ると、そこにはバラリナがしゃがんでいるセナ・エナを見下ろしていた。


 「…な…なにか…」

 「王妃様…それはないんじゃないの?」

 「え?」

 驚きの表情を浮べているセナ・エナにむかい、バラリナはしゃがんで視線を合わせた。


 「休むには、まだ陽が高いね……」

 バラリナの言葉に空を見るセナ・エナ。

 空はオレンジ色に焼けて見えていたと思った時に、体を触れられた感触にテントに倒れ込むと、ニヤニヤした表情のバラリナが、うっとりとした視線を、はだけた足元から腰、腹、胸…そして、顔へと這わせてきているのがわかった。


 生唾を呑むセナ・エナ。

 「わたしは…王妃です。」

 「あぁ~元ね…」

 バラリナの手が、細い足首をちいさく擦りだした。


 「48歳だっけ?」

 足首にあたっていた手が脹脛ふくらはぎへと移動を始め、セナ・エナはちいさく腰を引いた。

 崩れたテントの上に腰を落としているセナ・エナの前で、しゃがんでいたバラリナが膝をついた。


 「それにしては…、いい体してるよな……」

 ドレスの裾から手を入れて、太ももへと動かしたバラリナは、足を動かして股を閉める動きに体を近づけて、顔を耳の傍によせる。


 「まだ…できるんだろう?」

 その言葉に口を結んだセナ・エナは、小さく顔をそらした。

 バラリナは、セナ・エナの唇から、見下ろすところにある胸元へと視線を移すと、そこには、大きくたわわになっている胸を象徴するような、深い胸の谷間があった。


 「…訊いていいか?」

 セナ・エナは目を閉じている。

 バラリナの左の掌が、左太ももを擦りながら下着の上へと近づき、その下着の淵をなぞり出している。


 「王妃の乳首は…黒いのかな?」

 バラリナの言葉に、大きな笑い声が焚き火の方で聞こえ、薄く開いた目には、先ほどの男が立ちあがってこちらを見ているのが見えた。

 その体は大きく、そして肉厚で、筋肉質…。

 股間には、男の象徴が張り裂けそうな感じで、下着に形作られており、まわりの兵士らも脱ぎ始めている。


 下着の淵を動いていた指を下着に潜り込ませ、薄い陰毛の中を何度か上下させると、割れ目を探し始めた。

 小さく突起出している場所にあたると、声を押し殺したセナ・エナ。

 その表情をうっとりと見てから、小さく口を横に広げて笑みを見せるバラリナは、股間の割れ目へと指を進めて、中指でその場所を探す…。

 何度か動かしている内に、やんわりと湿りだした割れ目の襞を通して、湿らかしている場所へ行き着くと……。

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