〇七月、其の〇七 【草刈り】


『草刈りや 死にたての草 匂い立ち』



季語/草刈り

季節/三夏

場所/神社と集会所の間

時間/朝


捕捉・備考/

 今朝、家を出て会社に向かうとき、草が死んだときの匂いがしました。枯れたのではなく、まだ生命はあると言うのに、生きようとする意思ごと刈り取られたときの生々しいあの匂い。

 目を向けると草刈り機で草を刈るおじいさんたちが数名。そう言えば騒々しいエンジン音がしていたけれども、これだったのかと思い至りました。

 この匂いを、脈打つ死の匂いを嗅ぐと、夏が来たんだなって思います。

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