〇二月、其の〇四 【氷】


『すりガラス にも似た氷 パキリ割り』



季語/氷

季節/晩冬

場所/通学路

時間/朝


捕捉・備考/

 確か、「みたいな」とか「ごとき」とか言うのは俳句では御法度だったでしょうか? 「にも似た」というのも多分良くは無いのでしょうね。ただ、自由に詠みたいと思い、このように詠ませて頂きました。

 今年は暖冬で氷が張ることも少なかったわけですが、少し記憶を掘り返してみました。私の故郷はとても雪深い地方でした。子供の頃、朝、昨日の帰り道には水たまりだった場所に綺麗な氷が張っていました。まるですりガラス。それを足で踏み割る。まるでガラスを割ってしまったかのような、ちょっとした背徳感。お利口さんにお行儀良くと自分に言い聞かせていた私にとってそれは、かけがえのない非行でありました。

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