第24話


翌日は狼族の夫婦にお願いして子供のココもつれて狼族の区画の家の確認をして

足りないもの 種族特有の改善して欲しいところなどを確認してもらう。

3人とも驚いて開いた口が塞がらなかったため 担当者に後日、聞き取りをしてもらうこととなった ディアーヌたちは貴族だったため読み書きはできたが 狼族は読みは個人差により書くは苦手だったため 今後の課題とすることにして、

その次の日はホブゴブリン族だ、もともと城に住んでいるものたちの意見を取り入れて作ったのだがやはり驚くばかりで 彼らには同じホブゴブリン族の魔王城にいるものたちに後日、聞き取りなどの確認をしてもらうことにした。

ホブゴブリン族は読みは問題なく書きはほどほどということで彼らも今後の課題とすることにした。


子供たちだけでなく 大人たちにも最低限の読み書きの勉強をしてもらい

その勉強の進み具合により どの部門に配属するかを検討する材料とすることにした。


クーロは魔王の仕事の傍、精力的に湯治村計画をすすめる。


得意不得意は種族によって違う。

魔族領では魔族とひとくくりにしているが様々な種族が存在する。そのため人間の国の王族のようにできなければ降格させる、追放する、爵位を奪うなどということはしない。


種族自体の向き不向き、個人の得意不得意、試用期間中に悩みを抱えたものが相談できる専用の担当者などの配備など、それまでの魔族領の各種族と共存してきた実績を利用して現時点では目立った問題は起きていいない。


クーロ自身も、シィやエスドとともに積極的に当人たちと関わり、不平不満、要望などを聞き、改良するべきところはし、また要望の内容がただのわがままであろう場合はその根本になっている事情を調べ、本人と近しい者から本人が責任に感じないように改善する方向へ進めていくなど常に忙しく動き回っている。


魔族自体が体力もあり、ほどほどのところでエスドのストップがかかるため、クーロ自身も今のところ体調を崩すということもない。


時間があるときは教師として抜擢した侍女と共に子供たちに勉強を教え、そのまま食事をしたり遊んだりもしているため、クーロは忙しい日々を逆に楽しんでもいる。


地下の居住空間の改善も終え、まずは仕事の研修をしつつ、生活に慣れるように、そして元々住んでいる魔族の人たち、城下に住んでいる者たちと交流を持てるように、そんな日々が魔族領では過ぎていく。


そして現在、クーロとシィ、ゴウワの3人は魔族領へ来るための交通手段を確保するべく機動力抜群のドラゴンとの交渉をするためにドラゴンの巣へと赴いていた。


ドラゴンは数種類存在する。

空を飛ぶ、翼竜

地を走る、走竜

海や湖を泳ぐ、水竜


翼竜の中には炎の魔法を得意とするもの、水の魔法を得意とするものなどなどに分かれていたりするが大体は体色により判断ができるのだが現在クーロたちが来ている場所は、各種族のドラゴンの長老たちが居る場所で、要は隠居しているドラゴンたちの保養所みたいなものだと思ってもらっていい。


ちなみに、子育てをするドラゴンもこの巣に集まっている。

理由は強いドラゴンが集まり、さらに知識も豊富で子ども好きな年寄りが多く、魔族領ではドラゴンも魔族の一員として受け入れているので安全面も確保されているので子育てするには最高の場所なためだ。ここから巣立ち、世界を見に行く若いドラゴンは前知識を持っているため人間や多種族と適度な距離を持ち、素材目的に討伐される可能性が低いため生存確率も高い。


そんなドラゴンの巣に訪れたクーロたちをドラゴンの長老の一匹が出迎え、会談用のスペースへと向かう途中、クーロたちの訪れに気づいたほかのドラゴンたちがワラワラと集まり賑やかになる。


「クーロ殿は魔王就任前からよくここに来られていましたからの、皆、久しぶりの訪問に喜んでおりますわい」


「なかなか忙しくてね、今回は君たちの協力が必要なのでそのお願いに来たんだ。もちろん話を聞いてもらった後、判断してもらうようになるんだが、無理そうならきちんと断るように先に言っておくよ」

よほどのことでなければ断りはしませんぞと長老が返事をすれば、それなりに危険な場合があるんだがなぁとクーロは困った顔をする。


そうして話しているうちに会談用のスペースへと到着した。




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