第4話

魔王城の書庫はとりあえずでかい

人族の国立図書館よりはるかにでかく 蔵書量も半端無い

4000年以上の時間により集まった結果であるのだが すでに廃盤となった幻の魔道書などものあるのだが 魔族から見ればただの本である

人族から見ればそれだけでお宝どころかのものなのであるが 価値観の違いとは悲しいものである


そうとは知らないクーロは比較的新しい書籍の棚を見ている最中だ

この土地には昔から少し変わったものが流れ着くことがある

それはこの世界にない 異界から流れてきているもので その中には本も含まれている


3000年ほど前に興味を持った魔王により翻訳の手法は確率されているので

読むことには問題なく読める


ふと、目についた一冊のツルッとした表紙の本に目がいったクーロはそれを手に取り

窓際の椅子に座り 本の表紙を見る


そこには 【全国 温泉街 おススメTOP10】と書かれていて

何気なしにページをめくる そこにはクサツやキノサキ ドウゴやクロカワ などなど

温泉街の特集が乗っていて クーロは食い入るようにそれを見る


異界では温泉を観光の目玉としているのだと そしてこの土地には温泉が至るところに湧いていて 効能などはこれから調べるとしても これはいけるのでは無いか?


慌てて ほかの本を探す

温泉の効能が載っている本など とりあえず適当に目についたものを抱えられるだけ集めると 書庫の管理人に断りを入れて 本を抱えたまま執務室に戻るクーロに

管理人は首を傾げながらも きた時よりも明るくなったその後ろ姿に 少しほっとして

作業に戻って 蔵書の整理を始めた

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