第5話

「エスド!!温泉だ!!」


「戻るなり温泉だなんて 夜まで待てませんの?」


「違う! 温泉を観光の目玉にするんだ!」


「温泉を?そんなもの 珍しくもないでしょう?目玉になるのですか?」


エスドの言葉にニヤッと笑って 雑誌を見せる

異界の温泉街の雑誌によると 人族は温泉が好きなのだと

魔族からすれば どこにでもある温泉は目新しくもなく ただ、いつでも入れる便利なもの

という認識でしかないが


温泉の効能により わざわざ遠くから温泉に入りに行く人族はそれなりにいるのだと記載されている 傷の治りが良くなる 肌ツヤが良くなる 病気の回復につながるなどなど

効能を調べてからにはなるが 調べて効能が良ければわざわざはいりにきて お金を落としてくれる可能性も出てくる あわよくば定住して 人口減少の歯止めになるかもしれない


そう力説するクーロにエスドはそんなにうまく行くかしらと首をかしげる


「では、もし 効能が良ければどこにその温泉街を作るのですか?」


「良く聞いてくれた!!この魔王城だよ!!無駄に広い この魔王城の一部を温泉施設として解放して、街には宿や小さな温泉施設を作り 首都全体を観光名所として売り出す!!」


グッと拳を握り絶対に成功させる!と意気込み早速と言わんばかりに持ってきていた本を手当たり次第に読み出すクーロにエスドはとりあえず計画書をまずは作りましょうねと

執務机にクーロを移動させ エスドもとりあえずクーロが持ってきた本を手に取り読むことにした

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る