第3話 真奈の章02 私がリードしなくちゃ

「真二くん、どうして無理なのかな?お姉さんに教えてくれる?」

まるで、小さい子に声をかけるようにした。

おどおどしているみたいなので、優しく声をかけた。


「だって」

「だって?」

「ここは、秘境です。毎日通えば、倒れます。」

とても、真面目に答えてくれた。


でも、少しおかしくなって、笑ってしまった。


「ハハハ、なーんだ、そんなこと」

「そんなことって、僕には大問題です」

真二くんを見ると、確かに貧相な体格をしている。


毎日通う体力は、正直ないだろう。


でも、とても真面目そうだ。

逃したくなかった。


「じゃあ、住み込みになればいいじゃない」

「住み込みって、ここに住むんですか?」

「うん。部屋なら空いてるから」

すると、予想通りの声が、返ってきた。


「余計にまずいです」

「なぜ?」

「だって、年頃の女の子と、一つ屋根の下で・・・」

「違うよ」

「えっ?」

「君は、社務所に寝泊まりしてもらうから」

私の提案に、真二くんは、キョトンとしていた。


「君には、たくさんしてもらうけど、衣食住は保証するから」

「・・・でも・・・」

「もちろん、バイト代も出すよ」

真二くんは、考えているようだ・・・


「わかりました。お手伝いします」

「ありがとう。決まりだね。じゃあ、今日は休んで、明日からよろしくね」


こうして、真二くんとの、生活が始まった。

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