第2話 真二の章01 突然に・・・

僕は、奏真二(みなと しんじ)

18歳だが、もうすぐ19歳になる。


5月28日生まれのO型。

彼女はいない・・・年齢=で・・・


この春、晴れて高校を卒業した。

で、その後の進路だが・・・決まっていない。


一応、大学を受けたが全滅。

社会に出るには、まだ怖い。


よって、浪人と言う形なのだが、早い話がプー。

いい言い方をすれば、家事手伝い。


まあ、一応主夫みたいなことはしているが、どうもうまくいかない。

完全に、ふてくされている。


そんな日々の中、友人の江藤実から連絡があった。

「やあ、元気にしてるか?」

「なんとかね」

「相変わらず。そっけないな」

「ほっとけ」

他愛のない会話を、喫茶店でする。


江藤は、地元の大学に行っている。

キャンバスライフを楽しんでいるようだ。


「なあ、奏」

「なんだ?」

「暇なら、バイトしないか?」

「どこで?」

「神社」

「断る」

何で、神社でバイトしないといけないんだ?

下に見ているわけではない。

僕には、敷居が高い。


「まあ、聞けよ」

「なんだ?」

「そこは、俺のいとこの姉ちゃんが、巫女をしているんだ」

「それで」

「わけあって、今は姉ちゃんがひとりで切り盛りをしているんだ」

「それで」

「で、大変だから、暇そうな男を紹介してくれと」

「それで、俺か?」

「ああ」

で、江藤のやつが、勝手に連絡をして、行く事になった。


まあ、行くだけ行って、断ればいいや・・・


でも、巫女という事は、若い女性だよな?

女性に免疫のない僕が、上手くやれるのか?

不安しかない・・・


後日、江藤が教えてくれたというか、勝手に連絡をした神社に行く事になった。

神社は、秘境にある事が多い。

教えられた、丹後神社もそうだった。


で、どうにか鳥居まで来たわけだが・・・


「毎日通えば、死ぬ」

僕は、断る事を決めた。


まあ、一応挨拶だけはしておこう。


あの人かな・・・

こちらへ、駆け寄ってくる。


「初めまして。私、丹後真奈です。あなたは?」

僕は、一応挨拶と経緯を説明した。


「あっ、やはり君がそうなんだ。よろしくね」

なかなか、奇麗な人だ。


でも、防衛本能が働いた。

僕は、変える事にしたが、えりを掴まれ、逃げられなかった。


「僕には無理です」

それだけ言うのが、精一杯だった。

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