第3話 闇 三

 噂というのは、どうしてこんなにも早く伝わるものなのだろうか?

 そして、その出処はどこなのだろう?

 僕はその「噂」の怖さを、身を持って知ることとなった。

 「わあ~和男だ~。

 みんな不幸になるぞ!」

「ど、どうしてそれを…。」

僕に浴びせられた声は、「闇属性」の診断を受けた後、それはそれは冷たいものとなっていた。

 また、今までできた小学時代の友達に、

「一緒に遊ぼ?」

と声をかけても、僕は完全に無視された。

 そして、僕がしょんぼりしながら自分の席に座ると、

 「あいつと関わると、不幸になるらしいよ。」

「人を不幸にする友達なんて、いらねえよな。」

と、ひそひそ声が僕の耳に飛び込んできた。

 「みんな…。」

まだ小学生であった僕は、その状況を大いに悲しんだが、どうすることもできなかった。

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