第7話 「読まれる小説」
私の小説は「読まれてない」です。
そもそもこのエッセイ? 創作論? 自体が、小説をなかなか読んでもらえないこのもやもやを、同じような境遇にある人――私はそれをおじさんと仮定しているのですが――と共有できたら、お互いにこの傷心(!)が慰められるかもしれないと始めたものですしね。
私の小説一覧をみると、あまり★が付いていません。PVも軒並み二桁です。
幸い、このエッセイは多くの方に読んでいただいているようで、PVは三桁に達しましたし、有難いレビューもいただけました。読んでもらえてとても嬉しいです。ありがとうございます。
おっと、小説の話でした。
私の小説は、一話かぎりの「書き切り」(読者目線でいうところの「読み切り」ですね)が多く、逆に長期連載はまったくないため、読んでくれる人の目につきにくいということはあるのだろう、とは思います。
ただ、全部がぜんぶ、PVが低調なままなのかというと、例外もありまして、三桁のPVを達成した小説もあります。
『盗まれた日曜日』
https://kakuyomu.jp/works/1177354054886076678/episodes/1177354054886076686
です(自作の宣伝を兼ねてます。恐縮です)。
見てもらえばわかりますが、この小説に★はありません。PVも6月12日午前7時30分現在、「13」です。約一年前に公開したので、13回閲覧されたということです。一か月に一度、誰かに見てもらえたという計算です。
現在の私を象徴するかのような小説ですが、この『日曜日』、最初にカクヨムへアップしたのは、二年前のことでした。いまのは二度目の公開です。もちろん、内容もタイトルも一切変わってません。
ところが、違うところもありました。
二年前の『日曜日』は読まれていたのです。
いまの10倍以上はPVがありましたし、いくつも★をいただきました。SFの週間ランキング、あと一歩で一位……。というところで失速(笑)するくらいには読まれてました。
その後、紙媒体の公募に専念しようかと考えて、カクヨムから一切の小説を引き揚げたことがあり、私の小説たちのPVはゼロに戻りました。
丁度、一年ほど前にカクヨムを再開し、小説たちは元に戻したのですが、『日曜日』のPVは元に戻りませんでした。
首を傾げながら私はスマホに向かって呟きます。
――内容は同じなのに、なんで?
作者としての私から見ると『盗まれた日曜日』は、おもしろい小説ですが、一般的にいうと、抜群におもしろい小説というわけではないことは理解できます。
PVが上がらないのは正当な評価とも言えます。
が――
じゃあ、一昨年のはなんだったんだろうと、結局、もやもやしてしまうのでした。
読者は『日曜日』のなにを読んで、
なにを評価してくれていたのでしょう。それは一昨年と今とでは異なるのでしょうか。
なにが気になるって、その「なに」が一番気になります。
この『謎』が解けたら、Web作家として一皮むけるのになあと日々思っているのでした。
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