第19話 お勉強しましょ 2
「落ち着いたみたいだし、本題に入ろうか?お前さんなんで此処に居るの?」
心底不思議そうに聞いてくる黄緑イケメン。
「え・・・っとー話すと長い事になりそうなんですが・・・」
「ほぉ~訳アリってやつか?取り敢えず、ここに来るまでの経緯を話してくれ。っと自己紹介がまだだったな。俺はジルだ」
「えーーっと私は・・・名無しです?」
「は?なんでだよ。言いたくないのか?」
「いや、そうじゃなくて・・・取り敢えず、経緯をお話します」
釈然としないままジルは頷き、話を促した。
で、大まかに此処に来るまでの経緯を話したよ。
そしたら・・・
「うぅ・・・お前苦労してんな・・・ぐすッ」
泣かれた。
男泣きではなくフリルの付いた白いハンカチで、涙を拭っております。
うん。乙女男子でもいいよ。だってイケメンだもの・・・目つき悪いけど。
そこで思い出した。
私がここでブラックアウトした原因を思い出したのだ!
アレは怖かった。
窓の外見たらデカい口に食われる瞬間だったのだ。
サメに飲み込まれる瞬間的な感じ。いや、飲み込まれたことないよ?映画とかで見た時の感じね!
代表的なのは『ジョーンズ』ですね。最近だと、『EMGザ・モンスター』アレはCMだけでも怖かった・・・(泣)。
確かに起きてたはずだからアレは夢じゃない。
あんなモノがウロウロしているかと思うと恐ろしい!
こんな呑気にジルと話してる場合じゃない!!
「いやいやいや、それどころじゃないです!!外に!外にー」
わたわたと慌て出した私を不振にみるジル。
「は?外?なんかあったか?」
「いや、だから外になんかでっかい口が!」
「口?なんの?」
「いや、よくわかんないけど・・・ゴトッて音がしてソコの窓から外を見たら口が・・・」
思い出すだけでも怖くて涙目になる・・・。
「あー・・・もしかしてそれ、俺かな?」
「は?」
俺かな?ナニソレ。
「いや・・・さっきだろ?俺だよそれ。買い物行って来て荷物下ろしたとこじゃないかな?まぁ説明より見た方が早いし外いくか!」
てな事で意味がわからないまま外にやって来ました。
そして目の前には黄緑の竜が・・・いや、竜と言うかドラゴンだね!
うん。カパッってクチアケラレタ。
フリーズしてたら黄緑ドラゴンがほわっと光って人形に。
「な?俺だろ?」
「・・・『な?俺だろ?』じゃねーよ!!怖さしかねーよ!!カパッじゃねーよ!説明してからにしろよな(怒)」
「えっ?あの・・・言葉使いとか顔とか」
「は?」
「あっ!スミマセン!!!」
キレた私に涙目になるジル。
大の大人が泣いてんじゃねーよ(怒)
前もっての説明が必要だよ!心臓止まるよ!
激おこぷんぷんまるだよ!!
・・・古い?いーいーの~オコなのが伝われば!
とりあえず、ジルは3時間正座の刑に処す!(怒)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます