出会い
第11話 世の中摩訶不思議アドベンチャー 1
やってやる!と決意して約半日。
馬車は街道をまったりと進んでいます。
特にね、何もされてないよ?
強いて言うならば、ちょーーーーーぜつにヒマ!
馬車内には本とかないし、景色を観ようにもカーテン開けるなと言われてますし・・・。
なのでヒマ。
あまりにも暇だし、そろそろ御昼の時間なのでお腹が空いた・・・。
でも貰った食料ここで食べると今後に影響が・・・。
むぅ・・・悩む。
悩んでいる間も私のお腹はグーグー鳴っております。
そんな時、馬車が停まりました。
外から扉が開き見えたものは・・・ゼノスさんとその後ろに草原が。
外に出る事を促されて・・・の前に帽子を手渡された。
「ここはあまり人が通らない道ではありますが、その髪色は目立ちます。今後、外に出る時は帽子を被って下さい」
私は帽子をガン見。
いや、だって渡されたコレ・・・ニット帽なんだもん。
中世の世界観なら、こういった帽子なくない?
え?私の知識の無さなの?
まぁとりあえず、目立つ髪を纏めて帽子に入れ、無事に外に出る事に成功した。
馬車の背には大きな木に程近い場所に停まっており、反対は見渡す限りの大草原。
すっごく先にぽつぽつと家の建物が見える。
私、視力良くなったなぁ~
前世は目が悪すぎて、眼鏡かコンタクト必須だったのに・・・今の視力幾つなんだろ?アフリカのマサイ族は確か、視力8.0とかだったような?
8.0ってどれぐらい先まで見えるのだろうか?
うん。とにかく今世は健康に気を付けて生きよう。
健康が長生きする秘訣だからね!ボケない様に、運動出来る様にするには足腰大切だからね!
おっと!ゼノスさんに呼ばれました。
いつもそうなのだが、ボケっとしてると取り留めの無い事をひたすら考えてしまう。前世からの悪い癖だね。
人はそれを現実逃避とも言う。
ゼノスさんの下に辿り着いた私は無事にお昼を有りつけることになりました。
ランチはサンドウィッチだよ(`・ω・´)b
え?顔文字はダメですか?
私の気持ちをよく表現してくれると思うのですが・・・。
それにしてもこのサンドウィッチはちょっと味気ない。
お家でも思っていたのだが、この世界のアジイマイチ。
いい意味で言えば、素材の味を活かしてる?
活かしきれているかどうかは、甚だ疑問のある所だが・・・。
ぶっちゃけて言うと、味が薄い!
貴族のお家であるご飯の味付けがコレだと、この世界には香辛料とかが高価なものなのかな?
私のご飯だから・・・と言う説も拭えないが。
前世で生活していた中では、味が~とかあまり考えたことがあまり無かったが自分は意外にも味にうるさい方だったのだろうか?
いや!殆どの人が、味薄いよ!!となるはず。
自由になれた?のだから、今後の目標に“ご飯を美味しく”を追加しよう!
でもまずは自力での生活が出来る様になってからだけどね。
そんなこんなで、昼食を済ませて再び馬車へ。
今日はさっき見ていた村まで行くそうだ。
夕方までには着くって。
再びそれまでは暇なのでお昼寝することにしました!
の前に、リアから貰った袋の中身を確認する事にした。
開けた袋の中には、指輪が一つと宝石が数個それから小さく折りたたんである手紙が入っていた。
手紙には困ったら宝石を売る事と指輪の由来、無事を祈りますと書かれていた。
指輪は小さくて小指にピッタリ。
ピンキーリングの由来は前世では確か、右手の小指は幸せを呼んで、左手の小指から出ていくと聞いた気がする。
左右で違う意味があって、おまじないの効果もあるそうだから、私の場合はこれ以上の幸せが出て行かない様に左手にすることにした。
おまじないでも、効果が出るなら文句はない!
宝石は本当に困った時にだけ使おう。
最後まで、気遣ってくれたリアには感謝しかない。
もしこの先、再び出会えたらたくさん“ありがとう”と言おう。
袋を落とさない様に首から下げて、馬車に揺られること数分。
お腹もいっぱいで、朝から緊張続きなのもあったのでお昼寝タイムにいつの間にか入ってました。
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