第41話 感傷少女

夜を枕にして眠るのは孤独でしかたない。


「もう、別れよう」


氷のように凍てついた声は氷のようには溶けない。


「なんで?」


私の問いかけは的はずれな気がした。


「好きな人が、出来た」


知ってたよ。あの子と歩いてるのも見たんだ。


「なんで言っちゃうのかな…」


言わないで欲しかった。ずっと欺き続けて欲しかった。


「なんでって、知ってたんだ」


当たり前だよ。分かりやすいんだよ君は。知らない子の二人で撮ったプリクラ財布の中に入れてたでしょ。


「次は浮気してもバレないようにね」


私、今どんな顔してんだろ。


「もうしないよ」


うそつき。

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