第40話 清く正しく

「どうして止めるの?とても名誉のあることなのよ、生贄って。」


あなたは不思議そうな顔をする。


「いやダメだよ。だって僕は、君にここにいて欲しいんだ。」


「もちろん、私はいつでもあなたのそばにいるわ。何が問題なの?」


「言葉も話さないあなたをかたどった人形が代わりになるはずがない。何ものにもあなたの代わりはつとまらないのだよ、わからないのかい?」


あなたは首を傾げる。


「私の魂は抜け出して肉体を捧げる代わりに魂は放り出されて彷徨う。その人形は私の魂を受ける受け皿なのよ。」


あなたは目を瞑って何かを想像している。

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