第32話 稲光

深夜の駐車場で車を走らせる。

すると、突如車が止まる。エンストか?と扉を開けようとするが開かない。再びフロントガラスを見ると、そこは駐車場ではなく、遊園地だった。

「久しぶり」

隣から声が聞こえる。

「誰だ!!」

俺は、激しく狼狽える。

「酷いな、誰だなんて。昔は名前なんて語らずとも良かったのに。俺は君の中の…そうだな…ピエロ?と言った感じか?」

外へ出ようと、ガチャガチャとドアノブを引く。

「あ!」

開くと同時に俺は倒れ込む。より一層に賑やかになる。

「大丈夫か、兄弟?」

大きな口がニヤリと歪んでいた。

「ようこそ」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る