第14話 迷惑な訪問者

「そう言えば今日は夜空を見上げたかい?」

この声と直後のビンタは毎日夜の9時を過ぎた頃、椅子に座ってテレビを見ていると必ず起きる現象だ。

当時はビックリして辺りを見渡したが今更そんな態度を見せる気にもならない。その後は、少し笑ったあと奇妙な座り方をする。ソファのマットを取りそれを膝の上に置いて両手を上に挙げている。顔はイケメンなのだが違和感のある顔だ、全ての顔のパーツが誇張されているような。そして誰もそいつの存在に気づかないのだ、僕の家には友達が来たり妻と同棲しているのに誰も気づかないのだ。存在に。

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