第12話 オートロック式パンドラの箱

「やってしまった…」

パンドラは頭を抱えていた。だが、それは箱を開けてしまった悔恨からではなく問題はむしろその後であった。

「オートロックなんて聞いてないよ」

底に見た希望が飛んでなくならないように必死で閉めたのが仇になったのだった。

「希望だけ残したらダメだよね、この世界絶望しかないじゃん、飛び出してきた拍子に鍵もなくなっちゃったし。」

自分の不甲斐なさに煩悶としていた。

「神様、合鍵をください。」

まさに神頼みとはこのとこだが、1度地に降りた者の責任は負えないと見えて空から返事が返ってくることはなかった。

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