第6話 作戦会議

いやあ、まさか雷が自分から行きたいと言い出すとは思ってもいなかった。

俺は楓と話したあと、寮にある雷の部屋に乗り込んだ。全てを話すと雷は「俺も行きたい。」と言い出したのだ。要件を聞くと大変だったらしい。どうやら妹の真白が行方不明らしい。真白は俺が元いた世界線にもいた。雷の『姉』としてな!

答えはもちろんYESだ!

愛ちゃんが見つかることを祈ろう。

仲間が増えればそれだけ安全にもなる。2人よりも3人の方がいいしな。これで和泉も行きたいとか言い出したらいいなぁ、


まぁそんな偶然あるわけないか(フラグ)


そんな風に見事なフラグ(そんなに上手いか?が立ったので俺は雷と一緒に教室へ向かった。楓と何故か和泉もいた。

お前さぁ、フラグ立ててから回収するまでの時間が短すぎるんだよ。まあこれで4人全員が行くわけだ。

まず、

「出発は2週間後だ!それまでに準備をしとけ!」




俺は自分の部屋を掃除していた。理由はまあ、なにか見落としがないかだ。物置の奥を漁ると、何かの本が見えた。手に取り中を覗いてみる。

そこにはこの世界線で小さい頃の俺らしき人物と5歳くらい年上の女の子が楽しそうに笑っていた。姉かと思ったが現実の俺に兄弟はいない。それに顔も全然似ていない。俺は青色の瞳に茶髪だが、女の子は目も髪も黒い。

その写真の縁の外には、3歳の火星也と歩美ちゃんとの2ショット!大きくなったね!これからも沢山思い出作ろう!

と書いてあった。女の子は歩美ちゃんと言うようだ。これを書いたのは母さんとかか?それとも歩美ちゃんかな?

そんなことが書いてあった。

その女性は2枚に1度くらいのペースで出ていたが、数ページ先にはめっきりでなくなった。それと同時に写真の俺の表情も少しずつ暗くなっていってる気がする。最後あたりのページではめっきり笑わなくなった。それどころかなんの感想も書かれていない。結局そのアルバムは8歳くらいで終わってしまっていた。確かにこの世界の俺は第2目を解放していたんだっけ?それならこの歩美ちゃんがきっかけになってもおかしくない。

日記では生徒のことを知りたいとか書いてたけど本当にそう思ってたのは生徒の方じゃないのか?いや待て、楓達はもう知ってて俺に話してないというのも有り得る。まあこのことは考えたって仕方ない。他に何か大事そうなものもないし、こんくらいにしとこうかな。

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〜2週間後〜

「お前ら!準備は出来たか?」

あのまんまなんの進展もなく2週間がすぎた。カバンの中には睡眠薬やら精神安定剤やら、風邪薬とかも念の為入れておいた。風邪で能力が不安定になっても困るしな。それとちょっと前に見つけたアルバムと日記をバックに詰めてきた。(おかげでパンパンだよ、、、)

「よし!じゃあ行くぞ!」

和泉が能力を発動した。

辺りが光に包まれる。俺達は自分の目的を果たすために過去へ向かうのだった。

続く

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