第23話 おおぅ! ロックや……。

 ヤングブラックジャックで、お色気さく裂だった、ロックについて、ググってみた。


 大熊ゆうご先生のロックはなんというか、お水系のあざとさがあった。


 んで、ちょっと詳しく書いてあるブログを読んでみた。




 ブラックジャックの話に、封印された『指』という回があったことが判明。


 のちに『刻印』とされてリメイク作品として公表されたらしい。


 それによると……。




 クラスで浮いていた、車いすの間少年と、人より指の数がある間久部少年が親友になり、後々いざこざを起こす話だった。


 闇の世界のプリンスとなったロックが、闇医者になったブラックジャックに指のすげかえを頼むんだけど、最初の設定ではロックが証拠隠滅にブラックジャックを殺すことになっていた。


 それと、人より指があるのは差別表現だとされたもよう。




 そこらへんで、間少年と間久部少年の過去はわかった。


 問題は成長してから。


 ロックってば、裏で名が知れて追っかけまわされてたものだから、髪はおろか、全身整形までして、目なんか色をブルーに変えて視力のほとんどを失っていた。




 こりゃ、あかん。


 言われてみれば、大熊先生のロックは、目の色が浅い。


 ときどきトーンで陰っているけれど、ほとんどシラケている。




 そんなキャラのどこを好きになったのか、未だ不明。


 悪の魅力というやつだろうか。


 彼は『ヴァンパイヤ』作中で女装するキャラとしても知られていたらしい。




 知らなかった――!


 なぜだろう、なぜだろうと不思議に思ってきたが、ググったら大方出てきたから、自分の見識の浅さに再度びっくりだ。


 しかし、彼の経歴に『売春』の文字を見たとき、「ん?」と思った。




 どういうこと?


 相手は異性なの? 同性なの? 結婚詐欺じゃなくて? 「売春」なの?


 思考がストップした。




 大熊先生のあのワンショットには、そんなロックの過去が詰まっていた。


 それだけがわかったような気がした。


 しかし、今のところ放心中である。

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