拙い感想ですが書かせていただきます。
なかなか見ないタイプの新しいダンジョン物が始まりました。
それはダンジョンですが、出来たばかりの為にダンジョンとは呼べません。地下道です。逃げ道だったりします。そして人を呼び込まずに意外な方法で魂を摂取します。
過去に娯楽施設として運営や、街として運用するという作品はありましたが、そういった物ではないのです。
パーソナルスペースのような物という表現が適当かと思われます。
※パーソナルスペースが広い人の特徴は?
『パーソナルスペースが広い人は、自分のスペースに人が侵入しやすいため、自分のペースを乱されやすく、集団行動を苦手に思う特徴があります。 繊細で傷つきやすく、ものごとをネガティブにとらえやすい傾向もあるでしょう』
とWeb上で調べれば出てくる様に、主人公もこんな感じの人物です。
平民目線で普通の人でもあるために、親近感も抱きやすいと感じました。
※残念なことに『本当に普通の人っぽい』と需要が無い場合が多いです。
そして主人公の人格が極めて常識的な為に、使いたくないけれど使わざるをえない状況が巧みに描かれています。
その結果、ファンタジーとサスペンスが融合し、サバイバル物にも近い緊迫感が続きます。
主人公がテンパって思考が先走り過ぎなのか、時々判断が『それで良いの?』という感じになっていることがありますが、後に落ち着いて判断し直していたりするために、妙なリアリティーがあります。
珍しくライトな部分がほとんど無い、そして丁寧にゆっくり書かれていて、続きが気になる作品です。