低レベル召喚士の美少女召喚

とろり。

第1話

題名

おっさん召喚士はハーレムをつくりたい



 おっさん召喚士ことレオはつい最近召喚士に転職した。なぜなら優しい妹系美少女JKを召喚してイチャイチャしたいからだ。これぞおっさんの極みである。

「ビショウジョ、ビショウジョ、エッ○ナビショウジョアラワレロ!!!」

 ボーンっ!

 白い煙と共に現れたのは? 現れたのは……。スライムだった。

「チクショー! なんでスライムなんだよ! や、やり直しだ!」

 レオが再び呪文を唱えようとすると、先ほどのスライムが「お兄ちゃん?」と呟いた。

「へ?」

「やっぱり、お兄ちゃんだ!」

「全く身に覚えがないんだが」

「私です私、リナです!」

「まぁ確かに義理の妹はいたが、リナは超有名な勇者達の仲間として旅をしているはずだ」

「私もなぜかわからないんです。しかもスライムですし」

 レオは少し思案したあと口を開いた。

「本当に俺の義妹のリナなら証拠を見せよ! 好きな食べ物は!?」

「ごはん!」

「好きな小説は!?」

「エロティック!」

「好きな音楽は!?」

「世界の杉山さんの音楽!」

「好きな人は!?」

「お兄ちゃん!」


 ウソつけええええええええええぇ!!!


「も、もう一度訊く。好きな人は!?」

「お兄ちゃん!!」


 バカものおおおおおおおおおおぉ!!!


「正直に答えろよ……。好きな人は!?」

「お兄ちゃん!!!」


 この義妹スライムがああああああああああぁ!!!


「そうか、そんなに俺のこと好きなんだな……。だが認めん! 義妹がスライムなど断じて認めん!」

「そんな~」

 レオはリナ?を拒否したが、リナ?は懲りずにレオに引っ付く。

 そこに村の長老がレオを訪ねてきた。

「ふぉっふぉっ、元気が良いのう」

「じいさん! 何しに来たんだよ!」

「ばっかもーんっ! 解毒薬を持ってきたのじゃよ!」


 じいさん、入れ歯……。ちゃんと口に戻して……。


「おっと失礼。してこれじゃ、これを飲めばそのスライムはピチピチ美少女に大変身じゃ」

「何、本当か、じいさん!」

「もちろんじゃ、さぁ、リナさんとやらこれを飲んでみなさい」

 リナ?は長老の持ってきた解毒薬を飲むと、白い光りに包まれた。


 ぼんっ、きゅっ、ぼんっ!


 リナ?は本当のリナに戻った。

「ほ、本当にリナなのか?」

「本当よ、お兄ちゃん」

「リ、リナ……、会いたかったぞぉ!」

 レオはリナに飛びかかった。


 ばちいいいぃんっ!


 リナはレオのキモい顔に反射的にビンタしてしまった。

「いたっ! 何を……」

「ご、ごめんなさい、お兄ちゃん! 何となく……」


 何となくって何だよっ!


「まぁいい、ちょっと違うけど満足だ」

「? 何が?」

「気にするな」

 レオは高笑いすると次なる召喚のために召喚術の本を開いた。




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低レベル召喚士の美少女召喚 とろり。 @towanosakura

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