脳に栄養を与えましょう・その5

問題。一七一三年(正徳三年)に『和漢三才図会』に記録されたのが最初であるとされる、周期表の第12族元素に属し、味覚を正常に保つのに働き、また皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素で、体内に約2gあり、主として骨、肝臓、腎臓、筋肉に存在するものはなんでしょうか?

















 答えは、「亜鉛」です。

 新陳代謝やエネルギー代謝、免疫反応、たんぱく質合成や遺伝子情報を伝えるDNAの転写にも関わっているため、細胞の生まれ変わりが活発なところでは亜鉛が必要とされます。

 男性の前立腺で性ホルモンの合成に関わり、女性も、卵胞刺激ホルモン(エストロゲン)、黄体形成ホルモン(プロゲステロン)の分泌を促すので、月経の乱れ(生理不順)や無排卵を防いでいます。

 感情のコントロールや記憶力を保つには神経伝達物質が正常に作られて働く必要があります。

 鬱状態は脳の機能が低下し、神経細胞の刺激伝達がスムーズにいかないためと考えられています。

 この神経伝達物質を作るのに必要なのが亜鉛です。


 なので、亜鉛が不足すると、味覚障害や鬱、摂食障害、多動、統合失調症など、心の病のリスクを高めると言われています。 

 高齢者での亜鉛不足は、床ずれの回復遅れや免疫力低下につながります。

 ストレスの多い人やホルモンバランスが乱れてる人は不足しがちです。

 また、亜鉛は汗の中に多く含まれているので、体を動かして汗をかくスポーツを頻繁にしている人や、日常的に発汗量の多い人は、不足しないよう心がける必要があります。


 亜鉛は、体内で作り出すことができないため、食事から摂取する必要があります。


 タンパク質を含む肉、魚介、大豆製品に多く含まれています。牡蠣、レバー、アーモンド、ごま、納豆、チーズにも多く含まれています。


 


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