自信を湧かせましょう

問題。マリオ・プーゾの小説を元に作られた映画『ゴッドファーザー』は、ニューヨークを拠点とするイタリア系アメリカ人のコルレオーネ・ファミリーを通して、マフィアの姿が描かれています。ドン・ヴィトー・コルレオーネの名言の一つに、「〇〇とは沈黙なのだよ。不安がごちゃごちゃと話させるんだ」があります。〇〇に入る言葉はなにか?














 答えは、「自信」です。

 このセリフの本質は、「自分に自信があれば、多くを語らず堂々としていなさい」だそうです。

 とはいえ、自信とはなにか。

 広辞苑には「自分の能力や価値を確信すること。自分の正しさを信じて疑わない心」とあります。

 くだけていえば、「自分で自分を頼れること。自分の命を自分に預けられること」でしょうか。

 別な言い方をするなら、「自分が自分の親になること」でもいいでしょう。




 誰しも一人で生まれ、一人で死ぬるのです。

 決断も行動も、最後に決めるは、己が一人。

 自分で決めるのです。

 自分で決めて行動することで自信が湧いてくるそうです。

 自信がないから前に進めないのではないのです。

 決めても前に進めないというのなら、形から入ってみましょう。

 先人たちは規範を欲してきました。

 いわゆる型であり、マニュアルです。

 型がある人間が型を破ると「型破り」、 型がない人間が型を破ったら「型無し」といったのは、故・十八代目中村勘三郎です。

 学ぶことは真似るから始まるという意味合いで、「学ぶは真似ぶ」ともいいます。

 イギリスの詩人・劇作家のトマス・スターンズ・エリオットも言っているじゃないですか「独創性とはすべて、先人たちからの剽窃である」と。

 自信がないなら自信のある体の状態、姿勢から真似ていきましょう。





 首を楽にし、頭を上の方に引っ張られていくイメージで、背中は上下に伸ばし、左右に広げていく。

 自信がないときは首が固まり、頭が胴体に近づき、猫背気味で萎縮した姿勢になりがちです。なので、まずは姿勢を良くして、「いまは自信がある状態なんだよ」と自分で自分の脳を騙して、認識させてみるのです。


 ほんのちょぴり、少しだけ、なんかできそうな気がするかもしれない……。

 と、大脳くんが思ってくれる、かもしれません。


 そしたら、ほんの些細なことでいいですので、自分ができたことを、振り返って思い出してみます。

 頭の中で思い出すのもいいし、歩きながらでもいい。

 独り言をつぶやくように、風の中にささやくのもいい。

 紙に書きながらでもいい。

 人によりけりです。

 こんなにもできることがあるのだと、確かめることができたらでいいんです。

 

 確かめながら、自分を褒めてあげます。

 誰かに言われ、自分で気づけたいいところも、思い出してみるのもいいですね。

 今日、昨日、数年前、小さい頃……。

 いつでもいいですけれど、振り返って感謝したいことを思い出してみます。

 浮かばなくてもいいです。

 感謝できることはなんだろう、と考えてみればいいのです。

 気にしておくと、ふとしたときに湧いてくるかもしれません。


 そうしたら、できることを体感していきます。

 なんでもいいんです。

 朝起きれた、起き上がれた、歩けた、などなど。

 そうやってできることをひとつずつ増やしていく。


 今日一日、これだけはやろう、ということを自分で決める。

 自分がやりたいことであるのが望ましいですね。

 それができると「自信」に繋がります。

 自分で決めた行動で成功体験を積み重ねていきますと、自信が湧いてきます。

 自分が自信のある状態がどういう時なのかが、少しずつわかってきます。


 自分の体くんが、自分自身に教えてくれるようになります。

 今日はちょっと元気だうみみー。とか。

 あかん、今日はやんぴや、やんぴ。とか。

 そうしていると、なんだかできるような気がする時が来るかもしれません。

 うまくいきそう。

 広く見える。

 声が出る。

 体が軽い。

 心が寒くない。

 むしろ暖かい。

 


 いままでは、自分が、自分のことを理解していなかった。

 それなのに、他人と比較し、失敗しないよう怖がりながら来たのです。


 

 でもいまは、自分のことが理解できている。

 他人と比べる必要はない。

 比べていいのは、過去の自分だけ。

 あの頃の自分は、いつまでも思い悩んでいたけれど、今の自分はそうじゃない。

 成長したんだ、と思えるようになればいいのです。

 自分も変わるのだから、世の中も変わるのです。

 変化を楽しむのです。

 他人に決断を委ねるのではなく、自己責任で行動します。

 失敗しても、「これが今の自分」と受け入れるのです。

 体が萎縮したら、深呼吸して姿勢を整え、うまくいっている自分をイメージすればいい。

 失敗や後悔を重ねてこそ、人は成長できるのです。


 発明家のエジソンも言っている。

「失敗したわけではない。それを誤りだと言ってはいけない。勉強したのだと言いたまえ」

「私は失敗したことがない。ただ一万通りのうまく行かない方法を見つけただけだ」

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