このオリエンテーションはきっと間違っている⑧
今日から1週間クラス内での対抗戦が始まる。山梨県の山奥で行われる予定のこれはクラス代表にするには誰がいいのかというのを確認するためのものらしいが無所属を無くすための試験なのではないのだろうかと僕は思っている。
最終的なチームはこのようになった。
①三谷チーム(赤色)
【メンバー】三谷慧(リーダー)、岡林真吾、嶺井愛、春埼明空、清水渉、三浦七海(計6名)
②立花チーム(青色)
【メンバー】立花優(リーダー)、立花蓮、津田通、西岡瑠奈、石田一樹(計5名)
③四尾チーム(緑色)
【メンバー】四尾真希(リーダー)、三尾亮一、藤咲光、(計3名)
④無所属チーム(白色)
残りの計21名となった。リーダー弥武玲奈
このままだと本当にやばいと思う。なぜなら人数の差で無所属チームが勝ってしまう可能性が高いからである。
もし、無所属チームが勝ってしまったら、『別にクラス代表は誰でも、いいのでは?』となってしまう。
だから、今回他との違いを見せる必要がある。
ここでおさらいをしよう。
ルールは簡単相手に自分のチームの色を敵の体のどこかにかけるそれだけ。もしチーム全員が残っててもリーダーが殺られたらそこで終了。
ちなみに途中で寝返ってもいいし、敵チームと同盟を組んでもいいというルールだ。
ちなみに武器は小型の銃と大型の銃と小さい刃物と日本刀みたいなやつだ。それと担任の許可が降りた武器だ。
銃系のやつには玉に色が入っていて何かに当たるとその玉が破裂する仕組みらしい。
そして刃物系は鞘の中に色の成分が入っていて途中で色が薄くなってきてもまた鞘になおせば色が濃くなるように出来ている。
今回僕たちが許可を得た武器は本物のカラーボールだ。
地形は大きな山や小さな山がある。そして小さな古民家が何個かあるっぽい、中には3階建てのホテルもあるがここは殺られてしまった人しか使えないらしい。
俺たちはここで1週間対抗戦をする。
「はーい!じゃぁルールは1度説明してるし、しおりにも書いてあったのでいいんですけど追加があります。最後まで残ったチームが、複数あった場合はみんなで清掃をしてもらいます。それと最後に1つのチームしか残っていなかった場合は、殺られたチームの人たちで、清掃してもらいます。審判は私と後藤先生それと私の友達の計22名です!」
よくそんなにも友達を集められたものだ…
「ちなみにその人たちに話しかけてもいいですけど、迷惑行為等はしないように。そして、困ったら私に連絡するかその人たちに言うように。質問は?」
後ろの方で手があがっていた。
「はい、優!!」
「もし自分のチームに敵チームから自分のチームに入りたいと言われ許可した場合チームの色はどうすればいいんですか?あと同盟を組んだ場合もどうなるのですか?」
「敵チームから自分のチームに入ったら私に連絡ください。そしたら近くにいる人が来るから新しい色と交換してね!そして同盟を組んだ場合は色を混ぜるだけでOK!!じゃぁ他に質問は?」誰も手をあげなかった
「じゃぁ1時間後の11時より開始なので今から陣地決めしてねじゃぁスタート!!」
みんなが散らばっていく中1人の生徒が動いた。
酒井雅人だ。
どうやら四尾チームに入れて欲しいということらしい。
なぜ、このタイミングで動いたのか不思議だが四尾チームに入れたそうだ。
それを見終えた後、陣を置く場所を探し始めた。
30分くらいしたころだろうか、近くに川が流れていて、近くに洞窟があるところがあるうえに、すぐ近くに仮設のトイレとシャワーがある場所に陣を置くことにした。
陣の場所が決まった僕たちは役割を決めることにした。
「とりあえず、水は確保できたけど、食料がないけどどうする?」
三浦がそう聞いた。
「先生が届けてくれるって書いてあったけど、もしかして三浦さんしおりを読んでない?」
「もちろん!読んだに決まってんだろ!馬鹿にするなよ!」
「なぁ、三谷。お前はいつどこに攻める気だ?」
誰かを殺らない限りこのゲームは始まらないし、もし誰も殺れなかったらここに来た意味が無い。かといって…
「今からしよう!」
「なに言ってんだよ?相手の陣地がどこにあるかわかんないだろうよ!」
「それでも今やろう…」
そう言うと春埼は立ち上がった。
「殺らないと始まらないじゃない」
春埼がそう言うと清水も立ち上がった。
「春埼さんが言うんだ!俺も賛成だ!」
清水は自分の意見よりも春埼の意見を尊重するらしい……
そして僕たちは敵を探し始めた。
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