黄色いチューリップ

「あの子レズなんだって。」

「えぇ!きもーい」

いつだろう、私の心を恥じたのは。

いつからだろう、周りに心を閉じたのは。

あれからだいぶ時がたった。

もうすぐ卒業。私は今中学3年生だ。


友達はいない


「ねぇー!今日も一緒に帰ろ〜」


「ねぇねぇ」


半年前からこいつは話しかけてくる。

転校してきたのはわかるがなんで私だ。

変わり者と言われてることもうわかっただろ?


「ちょっと姫ー?」


「変なあだ名やめろ姫川。名字だから」


「やっと話してくれた〜私紅葉〜」


「知ってるから黙れ。」



何だかんだこのペースに飲まれる。

結局一緒に帰ることになるのだ、私はいつもうんざりしていた。

もう卒業だから友達もいらない関わりたくないのに。

相手の気持ち御構い無しな紅葉。

それなのにそれなのに、なんで期待してるの?


ずっと前から気になってた娘。転校してきてからずっと気になっていた。

わからなかった知りたかっただから話しかけ続けた。

話すたびに嬉しくなって話さないと悲しくて

知らない知らない知らない知らない



あれからしばらくして卒業式になった。

普通の暮らし普通の生活普通になるはずなのに。

なんでだろう紅葉が忘れられない。

嫌だほんとは本当は分かってた。どんなに封印しても私が惹かれてしまうのは女の子。

私は誰にもさよならを言わずに泣きながら家に帰った。


彼女はいない。帰ってしまった。帰ってしまったのだ

ねぇそんなに嫌だった?ほんとは少しでも嫌じゃなかったって思いたいよ。

ねぇ。

気がついた今になってこんなに胸が痛い理由。



これが恋なんだね




それから私は高校生になった。昔と同じ1人それでいいと思ってた。

なのに

「姫帰ろう?」

なんでまた私の前に現れるの?

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