第終話
『『『依頼を完遂して頂き、有り難う御座いました。これ以上無く酷い殺し方。私には思いつかない殺し方を以てあの男を殺して頂き有り難う御座いました。これであの人も浮かばれます。成功報酬は口座に振り込んでおきます。では。』』』
三人の「元」殺し屋は自分の部屋でコレを聞いた。
依頼人にとって、死なせる事よりもアルバートを惨たらしく苦しめる事が優先だったようだ。
彼らはこれ以上無く依頼を成功させた。が、彼らはもう、戻ろうとはしなかった。
もう、彼らには行く道が決まっていた。
「ナァ、さて、次の仕事を始める前に、久々に呑むかな。ナァ。」
ソドレーは報酬の一部をもって夜の街に繰り出した。
「はぁ、久々に、マスターさんに挨拶に行こう。ついでに、ノンアルのカクテルでも飲もう。」
アベツェーは久々に行きつけの店に向かっていた。
「転職祝いに、あそこに行くかな!」
一二三は大好きなマスターに会いに行った。
『キリングタイム』
街の隅にある、何の変哲も無いバーである。
「ナァ、マスター。久しぶり。ナァ、一杯くれないか?ナァ。」
「マスター。学生服が飲んでも平気なのを一杯。」
「ねぇ、マスター。アタシの為にカクテルを頂戴。」
「「「あ!」」」
殺し屋から足を洗った三人。
新聞を騒がす巷で流行りの英雄。
そして、行きつけのバーを同じくする三人。
彼らの三重奏はこれからどんな曲調になっていくかは、まだ分からない。
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