エピソード0:タケノコ狩りに行こう。13
「嘘だろ‼なんで青竹がパン咥えて走るJK並みに速く走ってんだよ⁉」
『美人の青竹に生まれ変われ。』とは言ったが、流石に形から入るなよな!
想像してくれ!太い青竹がどういう原理か知らんが、火事場の馬鹿力的に全力の人類の若者の走力に着いて来て、追いつきそうなんだぞ?
恐怖しか無ぇ!
「せめてセーラー服着て出直してこい‼なお、ブレザーでも可‼」
最早自分が何を言っているか解らない。
必死に走るが後ろから来る青竹の方が若干速い。
徐々に徐々に距離を詰め、捕まるのは時間の問題だ。
そう思っていた。
ガッ!
転んだ。
捕まるのは時間の問題だ。というか、捕まって(俺の命が)時間の問題だ。
捕獲、完了。
足を引きずられて吊り上げられた。
今度は揺すっても叩いても暴れても地面には到底手は届かない。
しかも、目の前の逆さまの青竹は激おこで口と歯(刃)(?)をガチガチと鳴らしている。
本当に今度こそ、詰み(チェックメイト)。かな?
青竹に唇と命を同時に奪われるなんてな………………。
走馬燈が走る。
「オイ!生きてるか?」
走馬燈を遮って竹林に声が響き渡った。
頭に衝撃が走り、目の前に星が落ちた。
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