女子どもに手を出すなんざ許さねぇ
「ふぅ、やれやれだぜ。やっと8割と言ったところかな?」
少し決めポーズみたいなことをやってみたりする。
何処で使うんだ?と思っていた射撃スキルが役に立った。
目の前の背の低い草原には黒い頭と背中があちこちに生えていた。
残り30発。
残りは数人。馬車の前で傍観していた連中のみ。
30発も有れば蜂の巣にしても釣りが出る。
「そこの奴等!聞こえるか?お前達も蜂の巣にされたきゃそこで待ってな。嫌ならとっとと俺の目の前から失せな!」
ポーカーフェイスで大音量をブチ噛ます。
無駄にデケえ声は脅しには丁度良い。
しかし、向こうもTHEならず者をやってる訳じゃ無かった。
「ヒヒ、舐めんなよ?ガキが。」
そう言って馬車に居た女の子を羽交い絞めにして残りの数人が刃物を彼女の顔に突きつけた。
「ッ……。クソ野郎共が。」
『女子どもに手を出す奴は問答無用だ。
法に触れない範囲なら如何にかしてしまっても構わん。
良いか、死体にはするなよ?』
我が家の家訓が頭に浮かぶ。
銃口。実際はそんなものは無いが、ガラケーを脳天に突きつける。
この距離なら刃物を弾くことはおろか、両の目玉と鼻の穴をぶち抜くことだってできる。
異世界の法なんて知らん。
というか、俺の法ルール的には、女で子どもを寄ってたかって刃物を突き付けて盾にするなんざ有罪ギルティー。
それに、正当防衛だ。殺やっちまっても良いだろう?
「オイコラ動くな。さっさとそのおもちゃを捨てな!さもなきゃ…この女の顔がバラバラだぜェ?」
下水のような面を醜くゆがませたならず者が強気に出る。
両目、両鼻の穴…合計4つ
4人
4×4=16発
一瞬では無理だ。
せめて油断でもしてくれないと………仕方ない。
俺はガラケーを足元の靴の上に投げ捨てた。
「捨てたぞ!サッサと女を放せ!」
怒鳴る俺に対してならず者はニヤニヤ笑って答えた。
「おりこうさんだ。死ね。」
俺を指差したかと思うとその指先から俺の胴体程の大きさの火の玉が出てきた。
周囲の草ごと俺の周囲が炎で包まれた。
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