防御力の堅さは定評があるんだぜ?
「ゲヒヒヒヒヒヒ。馬鹿な奴だぁ。」
「アイツ。にしても何だったのでしょうね?」
「見た事ねー武器もってたな。」
「ンな事は如何でもいい。さっさと娘だけ持ってずらかるぞ」
「他の奴等は?」
「ほっとけ。」
ならず者たちがガヤガヤと話している。
女の子は目の前の炎に絶望していた。
先ず、馬車がいきなり横転して、そこから這い出したら盗賊に囲まれていた。
そこで絶望した。
しかし、奇妙な服を着た男性がならず者達を倒しに来た。
そこで彼女は希望を持った。
『助かるかもしれない。』
と。
しかし、その希望は今まさに、目の前で燃えていた。
絶望した。
自分は助からないと悟った事。
自分を助けようとしてくれた第三者を死なせてしまったこと。
彼女は今、心が死のうとしていた。
今まで起こった事 これから起こる事
それらが彼女の心を押し潰し、殺されかかっていた。
パンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパン
故に彼女は気付かなかった。
炎の中から弾丸が飛び出し、ならず者の股間と鼻と眉間に弾丸が叩き込まれたことを。
「ギャァ」
「ォォォ………」
「…………」
「な 何故………?」
ならず者達が倒れてやっと自分の状況に気付いた。
「流石に目玉を狙うのは紳士じゃねぇと思ったから。紳士な俺は代わりに玉を二つとも吹き飛ばしてやったぜ?」
炎上する草原の中から、まるで彼を中心に火が避けるかのように炎が掻き消え、奇妙な黒い板を持った男が彼女の元に近付いて来た。
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