デミウルゴスと幼女と喜びの舞

「え、嫌です」

デミウルゴスは思ったことをそのままを言葉にした。


「デミウルゴス様、この計画はあまり良くないでしょうか?お急ぎのようでしたので私なりに考えた結果、仲良くなるには美味しいご飯を一緒に食べるのが良いと思いました」

ツアレはこれが一番の案です!と言わんばかりのキラキラした瞳で語った。


デミウルゴスはツアレの提案にがっかりした。

「何故私が人間と共に食事をしないといけないんでしょうか?私は人間を・・」

・・実験して殺す方がどちらかといえば好きと言うタイミングで、

「ごはんたべたーいーーーー!!」

幼女が大きな声で騒ぎ始めた。


がっかりしたデミウルゴスは、更にがっかりした。

「はあああああ・・・人間はどうして思いどおりに動かないんでしょう・・・」

デミウルゴスは手を顔に当てて、ため息をつく。

「かえるさん!私おなかすいたのーーー!ご飯食べるーーー!」

「だめです。今日はご飯は食べません!」

デミウルゴスがお母さんのように叱った。

「いやだーー!ご飯食べるのーー!お子様ランチーー!!」

寝転んで足をバタバタさせて、抵抗する幼女。


セバスは暴れる幼女とデミウルゴスをなだめて、提案をした。

「まあまあ、デミウルゴス。ここはツアレに力を借りてみようという話でしたので、まずはツアレに任せてみませんか?そしてお嬢様、一緒に美味しいものを食べに行きませんか?」

「うん、いくいくー!!お子様ランチ!お子様ランチ!やったー!」

幼女はお子様ランチの舞をして喜んだ。


「・・・・しょうがありませんね、まあ私が頼んだことですし、一旦任せてみますか。ダメだったらセバスがあの人間の代わりをしてください」

この件を早く解決したいデミウルゴスは仕方なく承諾した。

「畏まりました、デミウルゴス。ですがツアレならきっと、大丈夫ですよ」

とりあえずニコッとしたセバスはツアレを信じているため、デミウルゴスの気持ちは内心無視した。



「ご飯たべれるーーー!やったーー!いえーい!」

幼女は、美味しいご飯を食べられることに対して喜びを爆発させる。

いやいやと寝転んだ態勢から起き上がってからは、相変わらずダンスで嬉しさを表していた。


その幼女の喜びの舞を見ていたセバスは考える。

(あの女の子は、私と会ったときからおなかが空いている状態が伝わってきたのですが、デミウルゴスは何とも思わなかったのでしょうか・・・やっぱり人間には微塵も興味は湧かないのですかね・・残念です)

ツアレという人間を助けた自分ではデミウルゴスの本意は分からなかった。




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