3月9日 雨 「カトリーヌちゃん発見」
3月9日 雨
私はレイがカトリーヌちゃんの居場所に心当たりがあると言われた場所へと向かった。いつの間にか雨足が強くなってるように感じる。
「急がないと本当にマズイかも……」
レイが急ぎ足でその場所に向かう。先程から雨が降ってるのを気にしてるんだけど何かあるんだろうか?とりあえず今はレイに従って急ぎ足でカトリーヌちゃんがいると思われる場所に向かう。
「いた。けど……やっぱりマズイ状況になってる……」
レイに連れてこられた場所は大きな池だった。いや、本来はもっと小さな池だったのが、この雨足の強さで大きく広がったのかもしれない。その池の中心には……
「いた!カトリーヌちゃんだ!」
肖像画によく似たあのやたら貫禄があるカエルがいた。身につけているアクセサリーも肖像画と同じ物だし、間違いないだろう。
しかし、そのカトリーヌちゃんは池の中心にある葉っぱに乗ったまま動こうとしなかった。私がカトリーヌちゃんの名前を呼びかけ、こっちに来てもらおうとするが、一向に動く気配がない。
「どうしたんだろう?私が初めて見る顔だから警戒してるのかな?だったらレイ、呼びかけ……」
「違う。カトリーヌちゃんは泳げないの。いや、より正確に言えば泳ぐ事が出来ないって言った方がいいのかな」
はい!?どういうこと!!?カエルって確か泳げるはずよね!!?すると、レイは溜息をついて
「あのマダムに飼われて太り過ぎてるのもあるけど、問題はあのアクセサリー。あのアクセサリーのせいで重さで沈んでしまうの」
まさかのアクセサリーにそんな弊害が!!?けど、そうなると……あの葉っぱも保たないんじゃ……
私のそんな嫌な予感は見事に当たってしまった。カトリーヌちゃんを乗せていた葉っぱはついに耐えられなくなり沈みこみ、そのまま流れでカトリーヌちゃんも沈んでしまう。
「ッ!!?今助けるから!!」
私はすぐさま池に飛び込んでカトリーヌちゃんの救出に向かった。
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