3月8日 晴れ 「ポルサノ王国」
3月8日 晴れ
「はぁ!やぁ!!」
私は剣による素早い突きでゴブリンを刺す。
「グキャアァ!?」
ゴブリンは私の一突きで絶命し魔石へと変わる。この魔石に変わった瞬間こそ、ゴブリンを倒したという証だ。
「ふぅ〜!!やったぁ〜!ようやく1人でゴブリンを倒せるようになったぁ〜!!」
私はようやく1人で剣術によってゴブリンを倒せた喜びと疲労でその場に座り込む。ちなみに、私に剣術を教えてくれたのは
「ん、ご苦労様」
レイはそう言って私に水を渡す。私はその水を軽く飲みほす。
私の魔法剣による最大技は使用が限られている。しかし、せっかく手に入れた剣を使わない訳にもいかず、私はどこかの国で剣術を学ぼうかと思っていたら
「だったら私が教えようか?」
と、レイが言ってきたのである。正直、レイが剣術を使えるとは思わなかったのでビックリしていたのだが
「その昔、一度護身術程度に教わった。まぁ、一回も剣で戦う事はなかったけど、教わった剣術の基本ならだいたい覚えてるよ」
と、レイは言った。もう一つの不安としては、あのレイに人を教える才能があるのかと思っていたが、とりあえず、教わるだけ教わってみたのだが、レイの教え方は普通に上手かった。この数日間で私がここまで上達させる程である。
「レイのおかげだよ。本当に」
「ん、エリスの物覚えが良かったからだよ」
「あっ、それなんだけど……レイってもしかして貴族なの?」
レイが教えてくれた剣術は、貴族剣術に似ていた気がしたのだ。私は教わらなかったが、貴族剣術を振るってる貴族を何人か見かけた事があったので、なんとなく簡単にコツを掴めたのだ。
が、レイは私の質問に答えようとせず
「エリス。着いたよ。ここが冒険者の国と言われてる「ポルサノ王国」だよ」
レイは「ポルサノ王国」を指差してそう言った。ここが……多くの冒険者が集う国……「ポルサノ王国」……
私はこの国から、冒険者としての第一歩を歩み始めるのだった。
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