魔法が発達しているもののテクノロジが未発達な世界で、こちらの世界の知識を生かして小遣い稼ぎを始めた主人公が、友人や学園の錬金術研究会の仲間たちとともに新たな製品を作り出してゆく。
現代の知識とチートな魔法能力が相乗効果を及ぼして、数々のオーバーテクノロジーな製品が生まれ、ゆくゆくはそれが社会に大きな影響を及ぼしてゆくことになるんだけども、ストーリー展開は基本的にはほのぼの学園モノで、思春期(主人公たちは中等部~高等部の学生)の男女の恋愛話などもある。
基本チーレムだけど、登場人物たちそれぞれの個性が際立っていて、ストーリー展開も軽快でうまくまとまっていて最後まで飽きずに楽しめた。学園青春ストーリーとしてもオススメ。なおメシテロ注意(笑)。
前世では殆ど病院から出ることなく、ネットで得た知識を試すことを夢見て人生を終えた。今世では虚弱で生まれたが、病気の時に高熱の中で思い出した報われなかった前世と知識。今生では少しは動けるし、友も出来て幸せを感じられる。でも、もっと幸せになるためには……と続く物語。
前世が病人、今世が虚弱と徹底的に俺TUEEEを排除したうえで、使えるのは前世の知識チートのみ。しかもその知識を利用する体力すらも無いので、友人に協力を求めて少しずつ実践していく。色々と加わった仲間たちも巻き込み、前世知識の実行だけではなく、今世の世界の現象を前世知識で応用することにまで発展していく。
イメージ的には「理系発明スローライフ」が一番当てはまるかな。
なので、理系の考え方をする人やスローライフ好きなら楽しめますよ(^^)b
前世知識チートの王道も色々入っているので、どこかで読んだ展開と思われるのは仕方ないのですが、本人が「普通」が当てはまることのない虚弱な体ではあっても、動けなかった前世とは比べるべくもなく幸福を感じていることや、強くなることに全く関心がないので既読感は少なめかと。
親友が貧乏なのと、自宅が商家のため、「幸せになるために稼ぐ」ことを目標にしているので、やらかす範疇が初期はさほど大きくないので、微笑ましく感じられました。
白眉なのはオリジナルな魔法杖が現代知識で作られるところですね。
どれだけ発想が独特かは、是非読んでみて楽しんでください(^^)b