第10話 誰からの……

 夜、であろうか。


 窓の外から、ほのかな街灯りが差し込むだけの、真っ暗といっても過言ではない部屋の中。


 隅にある卓上に、リストフォンが置かれている。

 突然、振動と共に画面が表示された。

 メッセージの着信を知らせているのだ。


 しばらく、ぶーぶーと振動していたが、やがて本体画面が消えて、空間投影に切り替わった。

 つまり、部屋の中にリストフォンの表示内容が映っているということだ。


 画面内容は、シンプルかつ不気味であった。

 黒い背景に、白い太明朝体で、次のように書かれているのみだ。



 悪魔とは何か。



 悪魔はどこにいる。



 探せ。

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