春歌

003 新玉の春の光や…… 枕詞、単語、四句切れ

――――――

  初日の出を


新玉あらたまの 春の光や 青雲あをくもの で差しまさる いざ消えたまへ


・あらたまの はるのひかりや あおくもの いでさしまさる いざきえたまえ

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[通釈]

 初日の出を詠んだ歌

 ((初日の出に問いかけつつ、)) 春の光が、山の端から出てきて差し込んでくるか。さあ、冬の憂さの万物様よ、お消えになってください。


[補註]

・枕詞…初句「新玉あらたまの」→春、第三句「青雲あをくもの」→づ。

・単語…第四句「まさる」→多くなる。増える。強まる。(終止形「増さる」)

・四句切れ。


―――――

新玉あらたまの 春の光や 青雲あをくもの で差しまさる いざ消えたまへ

―――――――



(令和元年五月二十六日)(二〇一九年)(春歌はるのうた

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