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目次
詠歌一覧、昇順（ルビなし、歌は全ひらがな、文字列検索対応）
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001
初日の出をよめる
あけていざ いよいよはるの ひかりかな あなきえてゆく ふゆのうきこと
◯夜も年も明けて、さあ、いよいよ、春の光のお出ましだ。ああ、消えていくよ、冬のつらかった事どもが。
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002
初日の出を
あけてあな はるのひかりや ひととせを たゆることなく てらしたまへよ
◯夜も年も明けて、ああ、春の光が見えだした。日輪様よ、今年の一年も絶えることなく、大地を照らし続けなさってくだされ。
003
あらたまの はるのひかりや あをくもの いでさしまさる いざきえたまへ
◯ ((初日の出に問いかけつつ、)) 春の光が、山の端から出てきて差し込んでくるか。さあ、冬の憂さの万物様よ、お消えになってください。
004
いざいはへ むかふるはるの あらたまの ひのあけそむる としのはじめを
◯さあ、祝え。元日の今日という日が明けていく、この年のはじめのときを。
005
元旦の心を
あかつきや はるむかふらし むらさきに こくもかそけく かかりゆくそら
◯元日の暁が新春を迎えるらしい。夜明け前の空が、濃くもかすかに紫がかっていくように見えるので。
（第二句の推定「らし」に対する根拠は、第三句から結句まで。）
006
しののめや はるむかふめり やまのきは すこしあかりて しろくなりゆく
◯元日の東雲が新春を迎えるようだ。空の、山に接する辺りが、少し明るくなって白んでいくのが見えるので。
007
あけぼのや はるむかふめり きはもはも そとかすみゆく しらかげのやま
◯元日の曙が新春を迎えるようだ。山際も山の端も、遠く静かに霞んでいくのが、見えるので。
008
あかつきや かそけきはるを むかふらし こくとしもなき むらさきのそら
◯元旦の暁が、かすかに新春を迎えるらしい。夜明け前の空が、薄くともなく濃くともなく、紫色に見えるので。
（第三句の推定「らし」に対する根拠は、第四句から結句まで。）
009
しののめや かげろふはるを むかふめり すこしなりゆく しろきやまぎは
◯元旦の東雲が、かすかに光りながら新春を迎えるようだ。山際の、少し白くなっていくのが見えるので。
010
あけぼのや けうすきはるを むかふめり そとかすみゆく しらかげのやま
◯元旦の曙が、なんとなく新春を迎えるようだ。遠く静かに霞んでいく山が見えるので。
011
迎春を
はまゆみの はるむかひたり もののふの やとりそろえむ はやみやしろへ
◯破魔弓を飾る正月を迎えた。((おっと、破魔矢が足りないから、)) 破魔矢を取りそろえよう。早く神社へお参りに行こうよ。
012
初詣をよめる
みほとけを みうぢがみをも はつまうで たのむまじきか たのみつべきか
◯仏様を、加えて、産土神様をも、初詣よ、当てにしないほうがよいか、それとも、当てにするほうがよいか。どちらがよかろうか。
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