第4話 手紙
「ただいま戻りました」
「めぐみちゃん、お帰り?あらお友達?」
「はい、中学の頃からの、仲良しです」
「ごゆっくりね」
すっかり馴染んでいるようなので、安心した。
「神部くん、ここが私の部屋よ」
3階の見晴らしのいい部屋だ。
海が一望できる。
「個室なの?」
「うん。その方が静養できるから・・・」
「確かに」
木藤さんは、先程買ったジュース類を冷蔵庫に入れていた。
「適当にしていて。知らせてくるから」
「うん、ありがと」
部屋は、普通の女の子の部屋と変わらない。
ぬいぐるみが、たくさん置かれている。
僕は適当に腰を下ろし、木藤さんからもらった手紙を読んだ。
【親愛なる神部くん
お元気ですか?
私はここに来て、2年が経ちました。
体も随分と、健康になりました。
ふと、神部くんの事が気になり、手紙を出しました。
よろしければ、一度こちらに来て下さい。
神部くんとっても、すごくリラックスが出来る場所だよ。
かしこ
木藤めぐみ】
すぐに親にみつかり、連絡され、ここにいるわけだが・・・
もしかして、仕組んでるか?
ふと、頭をよぎる。
・・・で、僕はどこで、寝泊りをするんだ?
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