二年生の春 ~雨音と花歌 後編~
そして迎えた日曜日…。
川の瀬駅の南口。携帯の時計を見ると10時40分。
少し早く到着してしまったが、すでに緊張していた。
デニムのパンツにスニーカー。水色の長そでシャツを着て中に無難な白いワンポイントのTシャツ。ワックスもいつもより多めにつけた。
ダサくは無いと思う。朱里にも見てもらったし、割とセンスは良い方だと自負している。というか、自身に言い聞かせている。
改札前で美月を待っているこの時間が、こんなにも緊張し、胸を高鳴らせるとは思ってもいなかった。
どんな服装で来るのだろう…。どんな髪型なのだろう…。
妄想や憶測すらも楽しく思う。
駅から見える、花見坂方面から来る線路を電車が走って来る。
美月が乗っている電車だ。
緊張を極力顔に出さないようにして待つ。
「陽太くん!おはよう!」
あえて改札に背を向けていた為、後ろから美月の呼ぶ声が聞こえる。
振り返りたいけれど、緊張して振り返れない…。
「陽太くん?」
「あ、ああ!おはよう!」
振り返って見る美月は、白いシャツを着てスカートを履き、いつもの笑顔でこちらを見ている。普段の学校での姿よりも特別感があり、なによりも化粧をしっかりとしているその表情は、明らかに可愛さが増している。
言葉が出ない程だが、褒めるべきか…それともとくに触れないでいるか…。
「なんか、私服の美月なかなか新鮮だね…。」
「似合わないかなぁ…。」
「いやいや!そんなことないよ!凄く似合うよ!」
「本当?」
「本当本当!」
「陽太くんもなんか似合ってるよ!」
「え?似合ってる?」
「うん!すごくさわやか!
「さわやか…って服の色が?」
「違うよ!」
「あ、素材って事?」
「何言ってるの?着てる陽太くんがさわやかだなって!」
「あ、ああ!そういうことね!ごめんごめん!」
「うんっ!晴れて良かったね!」
「うん。んじゃあ、駅から近いからそろそろ行こうか!」
そんな確認をしていきながら、駅を出て公園へ向かった。
二人で歩きながら、どんな花を見たいか。どんな絵を描きたいのかを美月と話し公園に入る。そこからは、もちろん雑談や最近の部活の話をしながら美月はバッグからスケッチブックを取り出し、デジカメで写真を撮りながら花を見つめている。
その表情は、入学した初日に桜を見ていた笑顔やお祭りの時に見ていた空。
その時と同じ、真剣な中に嬉しそうに微笑む美月の顔を見て、付き添いでまわっていても、この表情を見る事でこころから幸せになる。
(やっぱり…美月が、可愛いな…)
二年生に進級しても、この気持ちは変わらない。むしろ、前よりも好きになっているように思う。
その後も沢山の花を見て、昼食をとる。
公園の中にあるレストランだ。
美月はサンドイッチのセットにミルクティー。
俺はハンバーガーのセットにコーラ。
二人で食べながら見た花や撮った写真を見ては談笑する。
ハンバーガーの味も分からない程に緊張していたが、この時間が何よりも嬉しい。
食事を済ませてまた公園を散策する。花を一通り見て公園の中にある大きな池に辿り着いた。水の色が季節と天気によって変わる四季替わりの池と呼ばれる池だ。
「この池…。昔パパと来た事あるなぁ。」
「そうなの?」
「うん!家族でピクニックっていうか、出かけた時にここに来たの。パパと池見ながら、いつか美月にも大切な人が出来たらパパじゃなくてその人とここに来る時があるのかな。って言われて。」
「ふーん…。どうしてそんなこと言ったんだろうね。」
「なんか、パパとママもこの公園がデートスポットだったんだって。その時にパパ良くこの池に来て、「いつも色が違う時に連れてきたい。」ってママによく言ってたんだって。」
「どういうこと?」
「その時はね、言われた時は分からなかったんだけど。今思うとそれって、季節とか天気で色が違う池だから、何十通りもある色を見せれるように、ずっとここに連れてきて、全部の色を見せたい。だからずっと一緒にいたいって伝えたかったんじゃないのかなって思うんだ。」
「あーなるほどね。難しいけど、すごく素敵な言葉だね。」
「うん…。それを思い出して。パパかっこいいなって思って。」
美月は無意識だったと思うが、パパとママもデートスポットだったと言ってくれた。つまり、今日のこの時間はデートだと思ってくれているのだろうか。
確認したいが、俺は別の確認をした。
「美月も…色んな色を見たいの?」
「え?」
「この池。色んな色をするんでしょ?見たい?」
「…うん。見たいけど、陽太くんとは見なくてもいい。」
「え…そうなの?」
「だって…。だって陽太くんはもっと沢山の色を見せてくれたし、見せてくれるか
ら。この池は、見ようと思えば誰でも見れるでしょ?共有できちゃうじゃん。私は、陽太くんとだけ共有できる色が見たいな…。って思う…。かも…。」
最後の方は声こそ小さかったが、彼女は顔を赤らめ、こちらを見てそう伝えてくれた。
「そっか。なんか、すげー嬉しい!ありがとう!」
「ごめんね!なんか変なこと言っちゃったかも!」
「そんなこと無いよ素直に嬉しい。」
そう言った俺の頬もきっと赤かっただろう。
その後はまた公園を散策し、帰りにアイス屋さんに寄る事にした。
「美月はなにアイスが好き?」
「私は…。」
「チョコとか、イチゴもあるし。珍しいけど。ブドウとか桃もあるよ!」
「柚子!柚子が良い!」
「ゆ、柚子?」
「うん!柚子好きなの!なんか、あんまり目立たないけど凄く主張するし、必要な時にいてくれると柚子って主役になるし!柚子凄く好きなの!味も香りも!だから柚子にしたい!」
「えっと…。実は俺も…。」
「え?そうなの?」
「俺も柚子大好き!」
「わーっ初めて!柚子好きな人と会ったの!」
「俺も!」
そう言って柚子のアイスを2つ。支払いを済ませ1つを美月に渡した。
二人で食べ歩きながら、春の公園を歩く。
幸せだ。
ずっとこのまま続いてほしい。柚子のアイスを食べながら二人並んで歩く道をゆっくりと進んだ。
会話は和樹や優里、駿やみなみの話から、史織里の最近の絵の話や後輩の事など普段と変わらない事だが、いくら話しても尽きる事は無く、ずっと笑っていた。
夕方になり、川の瀬駅へ向かう。
少しずつ言葉少なくなるのは、いつも美月と帰る時の別れ際の定番だ。
純粋にさみしさが増してくるのもあるが、去年の夏に見た夕焼け。あの時の思い出が色濃く甦り、どうしてもまだ美月といたいと思ってしまう。
「今日はありがとう!参考にもなったし、勉強にもなったし。なにより楽しかった!」
「いつもみたいにゲーセンとかカラオケとか、そういうのじゃないけど楽しかったの?」
「うん!楽しかった!それに、アイスも美味しかったし!」
「確かにあれは美味しかったね。」
「好きな味も一緒だったし!」
「柚子ね。めずらしいよね俺達。」
「たぶんね!他にはなかなかいないと思うよ!」
共通点があったことが知れて良かった。今後もこれが何かしらのきっかけになればまた美月と一緒にいられる。
駅に着いて美月と向かい合う。
「じゃあ、ありがとう陽太くん。今日はとっても楽しかったよ!」
「こちらこそありがとう。送っていければ良いんだけど…。」
「平気だよ!電車で帰る!」
「わかった…。また来週ね。」
「うん。またねっ。」
やはりさみしげになってしまう。
先程到着した電車から、人が降りて改札を抜けてくる。
その中に桜高の制服を着た女子生徒が見えた。
「陽太先輩…?」
「あ、梅澤さん…。」
「こんにちわ。あれ…?」
「あ…こんにちわ。」
美月と愛美が目を合わせた。
「先輩、この方は先輩の彼女さんですか?」
「いや!そんなことは無いよ!友達!」
本当は彼女だと言いたかったが、嘘を言う事になる。事実友達なのだ。
「陽太くん。知り合い?っていうかうちの一年生?」
「そう!梅澤さんていうバレー部の子。多田ちゃんと同じクラスなんだって!」
「そうなんだ…。詳しいんだね。」
「いや、この前偶然駅で会ってさ…」
あからさまに美月が困惑している。
「は、はじめまして。梅澤です。二年生の先輩ですか?」
「あ、はじめまして。二年の野木っていいます。」
「美月は美術部で多田ちゃんの先輩だよ!」
「そうなんですか。よろしくお願いします。」
「こちらこそ…。」
なんとも言えない雰囲気だ。やましい事をしているわけではないが、うまく言葉が出てこない。
「同じ中学なの?」
「そうだね…。川中。でも初対面だよ!」
「そうですね…。この前の雨の日、陽太先輩が傘を貸してくれたんです。」
「そうなんだ…。優しいんだね陽太くん。」
「いや…。」
完全に言葉に詰まる。
「き、今日は部活だったの?」
「バレーの試合でした!」
「ああ、そうなんだ!お疲れ様。」
「ありがとうございます!あ、今度傘お返ししますね。」
「わざわざいいのに…。」
「いえ、借りたものですし!それじゃあ、失礼します!野木先輩も失礼しました。」
「あ…いいえ。気を付けてね。」
そして歩いて行く愛美を見送り、しばし沈黙になる。
「キレイな子だね…。」
「え…。そう、かもね。」
「モテそうだよね。」
「う、うーん…まぁそうかもね。」
「…陽太くんは?」
「へ?」
「陽太くんはああいう子が好きなの?」
ふざけたりからかった表情で聞かれたのならどれだけ良かったか。そういう美月の表情は真剣で心配そうな、不安げな顔をしている。
「俺は…。」
「…いいよ。無理しないで。」
「無理なんかしてないよ?」
「いいって…。なんとなくわかるし。」
「何が分かるの?」
「なんとなく。」
「は?」
「いいよ…。じゃあね。ありがとう。」
「待ってよ!」
そういって美月は改札へ向かっていく。
俺は誤解を解きたいと思い声をかけようとするが何と言えば良いか答えが見つからない。それは少しでも愛美を意識しているからかもしれない。
改札へ向かう美月の後ろ姿が遠くなっていく。
「美月…。」
今伝えるべき事を探していたが、どうすれば良いかわからない。
だが、これだけは分かった。言いたい事はある。それを伝えたい。
「ちょっと待って!美月!」
大声を張り上げた。
美月は立ち止り振り返る。
「なに…?」
「美月、怒ってる?」
「怒ってないよ…。」
「どうしたの?」
「…分からないけど…。なんか…。」
「なに。」
「なんか…嫌なの。」
「俺だって嫌だよ。誤解されるの。」
「うん…。ごめん。」
「梅澤さんとは会うの今日2回目だし、全然関わりも無いし。普通雨の日に困ってたら傘貸さない?しかも一年生だよ?」
「うん…。」
「それに一年生に傘貸したって美月に言ったら、きっと美月は俺の事褒めてくれるでしょ?」
「うん…。」
「別に好きじゃないから。梅澤さんの事。」
なんでこんな事を自分が言っているのか分からなかった。付き合っているわけでもないし、美月が嫉妬しているのかどうかもわからない。確認をしていないのだから怒っている理由も正直分からない。だが、直感的に俺の気持ちは美月の誤解を解くこと。そして、美月の方が好きだという事を伝えたいと思った。確認の必要よりも、気持ちを伝える事を選びたかった。
「別に…好きでも良いけど…。」
「じゃあなんでそんな態度なの?」
「分からないよ!でもなんか…。少しさみしかっただけ…」
「そっか…。」
「ごめんなさい…。」
「謝らなくて良いよ。」
「うん…。」
下を向いている美月の顔を覗き込む。
「どうしたのー!顔上げて!」
顔を上げながら、眉間にしわを寄せ、ぷくっと口を膨らませている美月はいつも以上に愛おしく、本当は抱きしめたいという衝動に駆られた。
「やっぱ、今日は送ってく!」
「え?どこまで?」
「美月の家の近く!」
「そ、そんな悪いよ!」
「いいの!俺が決めた!」
「そんな、私が勝手にふてくされただけだから!」
「いいんだって。送りたいの。」
「でも…。」
明らかに落ち込む美月を見て、素直に自分の気持ちをそのまま伝えた。
「しつこい。俺が決めたんだよ。このままお前を見送りたくない。」
「…」
「いいね?」
「うん…。」
「よしっ!んじゃあそうと決まれば天気も良いし、ついてきて!」
「えっ?」
そういって美月を誘導し、15分程無言で歩いて自宅へ戻った。
自宅に戻りドアを開け朱里を呼ぶ。
「あかりー。ちょっとヘルメット貸して。」
「えー…おにぃ自分のあるじゃん。」
「いいから貸せよ。」
「はー?」
そういいながら、ガレージのシャッターを開ける。
中にはまだ新しい中型のバイクが置いてある。
それを見た美月は目を丸め驚いた表情だ。
「すごい!これ、バイクだよね?」
「そうだよ。俺のバイク。冬休みに免許取ったの。」
「自分で買ったの?」
「そうだよ。雪ヤバかったから教習大変だったけどな」
そういいバイクのエンジンをつける。
「かっこいいでしょ?」
「うん…すごい。初めて見た…。」
「これに乗って帰ろう。」
「え?」
「これに二ケツすんの!二人乗り!」
「えっ危ないよ!」
「大丈夫。それにちょっとくらい悪い事してみたくない?」
俺はニヤけて美月の方を見た。
「でも…何かあったら…。」
「大丈夫。美月の家の近くの公園まで送るし、ちゃんと免許持ってるし、いつも妹乗せてるからさ。」
「うん…。」
そうこうしていると、家の中から朱里がヘルメットを持ってガレージへやってきた。
「おにぃー。私のヘルメットおにぃの頭には入らな…」
朱里は美月を見て口を開けたまま硬直した。
「は、はじめまして…。」
「あ、あ、あ、…」
完全に動揺している。
「俺の同級生の美月。お前のヘルメット貸せよ。」
「お、おにぃ…この人…彼女?」
「いや、違うけど。」
「めっちゃくちゃキレイな人じゃん…。」
「ごめんなさい、ヘルメット借りるね?」
「は、はい!どうぞ使ってください!」
俺はヘルメットを被り、美月にも被せた。
そしてとまどう美月にもう一度伝えた。
「大丈夫。少しだけ悪い事しよう。そうすれば、俺達の共有することがまた増える。それに、夢だったから。」
「夢?」
「そう!女子と二ケツするの。」
「女子と?」
「そう!…(好きな人と…)」
最後は聞こえないようにヘルメットの下で小声で言った。
「一応言うけど、いやかもしれないけど下心は無いから、ちゃんとと俺につかまっててね。」
「うん…。大丈夫。」
そう言って、バイクに跨り美月を後ろへ乗せる。
後ろから俺の身体を遠慮がちに掴み、腰へ手を回してくる。
この心臓のドキドキが、バイクの振動で気づきませんように…
そう願いながらバイクを走らせた。
加速するにつれて美月の手がギュッと身体を掴むのを感じる。背中に密着した美月に今まさに頼られている、信頼されていると思うと美月を好きな気持ちが、一層深まるのが分かった。
夕日が沈みかけ、夕暮れと夜の中間の暗い道をバイクで走る。
風を切って走るバイクの音が響く中、桜見市の町を二人の時間が割いていく。
時折信号で止まると、振り返り、
「大丈夫?」
と問いかけると、無言でうなずく美月が無性に愛おしかった。
20分ほど走り、星見の美月の家の近くにある公園に着いた。
バイクを止め、美月もバイクを降りてヘルメットを外す。
「はぁー!すごい楽しかった!夢みたい!まだ身体ふわふわしてる!」
「良かった。なかなかバイクも良いでしょ?」
「うん。しかもなんか悪い事した感じするし!」
「いや、うちの学校バイク禁止だから、悪い事してるんだよ?」
「あ、そっか!」
そう言って二人で笑った。
高台にあるこの住宅地は特に星がきれいに見える。
この星見公園という小さな公園も、夜になると星がきれいに光輝くのを見ることが出来る絶好の場所だ。
「星、キレイだね。」
「うん…。まだ夜になりたての空なのにこんなに星ってあるんだね。」
「すごいよね。」
「ここは昔からキレイな星が見えるんだよ。」
「星見だけあるな。また見に来たいなぁ。」
「見に来たら良いよ!その時は、必ず誘ってね?」
「え?いいの?」
「うん。だって、今日の星はいつもよりキレイだもん。やっぱり陽太くんと見るからかな…。」
美月にとって俺は特別なのだろうか。そんな不安も沢山あったが、今は少し自信がある。きっと美月には俺は特別でいられているだろうと。
もっと共有したい。二人の時間を。
そう思うと、また伝えたい事があふれてきた。
だが、今は伝えられない。この関係があまりに幸せすぎる。俺は美月の持っているヘルメットを受け取り、バイクにかけて帰り仕度をした。
「じゃあ、今度こそまたね。」
「うん。あの…。今日はありがとう。それと、ごめんね。」
「そんなことない。最後まで楽しかったよ。」
「また…バイク乗せてね?」
「いいけど、美月が不良になっちゃうよ!」
「アハハッ!それも良いかも。」
「ハハッ!じゃあまたね。」
「うん。ありがとう陽太くん。またね!」
バイクのエンジンをかけ、アクセルを回す。
最後にふと、思った事を伝えたくなってヘルメットのシールドを開け、声を出した。
「それから、もし美月が雨で帰れなくて、傘が無かったら。それを俺が見たらきっと傘は貸さないと思う。」
「なんで?」
「一緒に帰ろうって言うから。」
そう言うと、美月は顔を赤らめ恥ずかしそうに笑った。
「じゃあね!おやすみ!また明日!」
「うんっ!バイバイ!」
バイクのアクセルを回してギアを変える。公園から国道への道を下る。
バイクのエンジン音にまぎれながら、春の音が聞こえた気がした。
次の日
いつも通りクラスメイトとおはようとあいさつを交わす中にいつもの美月がいた。
いつもと変わらない美月は、いつもの様に挨拶をしてくれた。
「おはよう!陽太くん!」
「あーおはよー。」
あくびをしながら自分の席へ座る。荷物を出していると美月が近づいてきた。
「陽太くん!」
「んー?」
眠気をごまかし返事をすると美月が耳元で小声でささやく。
「昨日の事は、皆に内緒ね!」
「え…?」
「また、二人で星見ようねっ!」
「も、もちろん…。」
そう言いながら、笑顔でこちらを見つめ、何事も無かったのかのように、優里の元に戻りまた雑談を再開した。
それ以外何も返答は出来なかったが、必ず美月とまた星を見よう。二人だけで。
そう心に決めた。
そして、今また二人だけの秘密を1つ共有したのだった。
椅子から立ち上がり、窓際へ向かう。
窓から見える外の景色と、暖かい風を受けながら、昨日見た美しい春の花達を思い出して、風で揺れるカーテンと同じ様に優しい風を受ける。
肌に受ける心地良い風は、まるで春の歌が体中に流れているように感じたのだった。
“三代目 J SOUL BROTHERS 花歌”
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