第261話


「到着!」

とフェリンシアが海渡の横にやって来た。


「お疲れ様ー! そっちはどうだった?」

とフェリンシアに聞くと、


「うん、あれからも全く歯応え無く、サクサク進んでしまって、7500匹程はやっつけました。」

とフェリンシア。


「フェリンシア、紹介するよ、ベヒモスのレイアだよ! 伝心で話せるよ。」


『姐さん、レイアっす。宜しくっす!』


『うん、私フェリンシア。よろしくね!』

とグループ伝心で挨拶をする。


さて、どうすっかなぁ・・・。

『じゃあ、取りあえず、こっち側の残りを少し狩って来るから。レイアはそこら辺の奴を片付けておいてね!』


『はいっす!』


との事で、海渡とフェリンシアは後方で渋滞している魔物群へと飛んで行き、アイスカッターで無双を再開。


5分掛からずに、Y字の分岐の根元までの殲滅を完了してしまった。


≪ピロリン♪ 魔法:闇Lv7を取得しました。≫

≪ピロリン♪ Lv36にレベルアップしました。≫



「ふう・・・これで、残りは後日でも十分だよね。」

と海渡。


「ええ、大漁でしたね。残り7000ぐらいだから、大した事はなさそうですね。」

とフェリンシアも同意。


2人でレイアの所へ戻ると、丁度お食事が終わった頃だった。


『レイア、じゃあ俺らは用事が済んだから、帰るね!』

と言うと、


ゴツい顔で、驚いた顔をされ、

『え?親分、あっしを置いて行く感じっすか!?』


『え?逆に着いて来るつもりだったの?』

と驚く海渡。


『いや、舎弟っすからね? 着いて行くのが当然っすよねw』

とレイア。


『いやぁ~、その体のサイズは連れて行くのは無理だからww』

と海渡。


『レイアさん、小さくなれないの?』

とフェリンシアが聞くと、


『ああ、なるほど、サイズっすか。小さくもなれますよ?』

と言うと、レイアの体が光り出して徐々に縮小していき、激しく光った後、25cmぐらいのデフォルメ形状になっていた。


「あれ?レイアが消えたww」

とあまりのサイズの違いに海渡が言うと、


「親分、あんまりっす!!!」

と前方から声が聞こえた。

そして、ヨチヨチと浮かび、飛んで来たよw


「へーーー!そんなに小さくなれるんだ! と言うか、飛べるのかw」

と驚く海渡とフェリンシア。


「ああ、このサイズだと軽いので飛べるっす!」

とレイア。


「と言うか、伝心じゃなくて、普通に喋ってるよね?」

と海渡が気付いて驚くと、


「ああ、このサイズだと普通の音波になるんで。」

との事。


つまり、体のサイズが大きいと、声帯も大きくなり、超低音になる為、人には聞こえないと言うか、地響きになるらしい。

音波だけで、オークサイズぐらいは吹き飛ばせるとの事。

あぶねーなwww



「親分、このサイズなら如何っすか?」

と捨てないで!ってウルウル目で見つめられ、


「うん・・・このサイズなら、多分大丈夫だと思う・・・」

と海渡が頷く。


フェリンシアは目をキラキラさせて、

「このサイズだと可愛いですね♪」

と空中に漂うレイアを捕獲して、抱きしめていたw


色々と上がったので、久々にステータスを確認すると、

『ステータス』

************************************

 名前:カイト(冴島海渡)

 年齢:6歳(28歳)

 種別:人族(+α)

 職業:冒険者 魔道具職人 商人 パイロット 建築家 (テスター)

    (考古学者) 親分

 Lv:36

 HP:235103/342030

 MP:253328/644068

 筋力:468632

 俊敏:197249

 武術:剣術Lv10 槍術Lv10 忍術Lv10 体術Lv10

 魔法:火Lv5 水Lv10 風Lv5 土Lv8 光Lv6 闇Lv7 聖Lv6 時空間Lv6

 スキル:鑑定Lv7 アイテムボックスEx 言語理解Lv10 経験値増加

     スキル取得補助 隠密Lv8 気配感知Lv10 女神の知恵Ex 料理Lv8

     魔力感知Lv8 魔力操作Lv9 3DレーダーマッピングLv10 多重処理Ex

     身体強化Lv8 魔法付与Lv8 魔力吸引Lv5 ロックオンLv5 伝心Lv4

     ネットリンクLv4 クロックアップLv8 身体加速Lv8 錬金Lv7

     鍛冶Lv4 造形Lv8 ラピスの泉Ex 環境順応Lv1 テイムLv10

 従魔:レイア(ベヒモス)の主

 称号:武術マスター(異世界の訪問者)(神々の使徒)(インテリ筋肉)

    (冒険に童貞を捧げし者) オークの天敵 オーク・キングの悪夢

    火事場泥棒 蟻の天敵 キラー・アンツ・クィーンの悪夢

    異世界からの魔道具マイスター 付与魔法の異端児 リザードマンの悪夢

    聖獣の友 フェンリルの名付け親 異世界の魔法具現者 精霊の友

    水精霊の名付け親 水の精霊王の契約者 ワイバーンの悪夢

    異世界からの合金マスター 異世界からの爆買い王 ガチコンブの天敵

    ギガ・ガチコンブの悪夢 サクラの救世主  異世界からの算数教師

    異世界からの食の探究者 テリラスの救世主 サルバドルの救世主

    エリンガの救世主 圧政からの救世主 温泉マイスター

    ワイバーンの天敵 空の帝王 謀略を阻む者 ベヒモスの親分

 加護:水の精霊王の加護 女神ジーナの加護

************************************


と、益々人外領域の奥深くまで行ってる感じに。

しかも、レイアが言ってるだけなのに、職業の『親分』ってなんだよ!と内心ツッコむ海渡だった。


時刻は午後4時過ぎ。


「そろそろ良い時間だし、帰ろうかね。」

とフェリンシアに告げて、ゲートを発動。


「おお!!親分、これ時空間魔法の移動系ですか!?」

とレイアが驚いている。


「うん、時空と時空を繋げる門・・・ゲートって名付けてる魔法だね。」

と説明すると、


「なるほどっす。時空と時空をくっつける感じっすか。分かり易いっすね。あっしも出来そうな気がします。」

とレイア。


「ああ、レイアも時空間魔法使えるみたいだもんね。出来るんじゃないかな?」

と言いながら森の外の丘の山頂に出て来た。


「こんな感じっすかね?」

とレイアがゲートを発動。


目の前に、さっきの場所に繋がるゲートが出来ていた。


「そうそう、それだよ! 凄いね、一発で出来たね!」

と褒めると、


「えへへ、親分に褒められちゃったっすw」

とジタバタとしながら喜んでいた。



2人と1匹は軽く小走りで、北門へと到着した。


門番の衛兵が、

「お帰りなさい。海渡さん、フェリンシアさん。」

と笑顔で出迎えつつ、フェリンシアの腕に抱かれた物体を凝視・・・。


「え? 亀?」

と呟く。


「ああ、これ、森でテイムして従魔にしちゃったんですが、連れて入って良いですかね?」

と聞くと、


「ああ、従魔ですか。カイトさんテイミング出来るんですね? へーー、初めてみました。では、従魔用の暫定プレートをお渡しするので、冒険者ギルドに登録して、正式な従魔プレートを発行して貰って下さい。この暫定プレートはギルドに渡してくれれば大丈夫です。」

との事だった。


暫定プレートを受け取り、紐を調節してレイアの首に掛けてやった。


お礼を言って、場内へと入り、屋台で肉串を買って食べながらギルドへと向かった。


「親分! これ何て言う食べ物っすか!? 滅茶美味いっすよ!!」

とサクッと串まで食べてしまうレイア。


「わぁ・・・串まで食っちゃったよww まあ良いけどw これは肉串だね。」

と笑いながら教えると、


「人族の食べ物って、美味しいっすね!! いやぁ~親分に下る決心をしたあの時の自分を褒めてやりたいっす!!」

と大喜びしていた。


ちなみに、森での話を聞くと、やはり海渡の詠み通りに、寝てる所を起こされてしまい、怒りと寝起きで食いまくってらっしゃったそうだ。

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