第249話
「今夜は何食べたい?」
と海渡が意見を求めると、
「せっかく3人やし、やっぱ鍋物かな? すき焼き?」
とステファニーさん。
「あ、すき焼き美味しいですよね!賛成!!」
とフェリンシア。
「あ、王城で不完全燃焼だったから、俺も賛成!!!」
と海渡。
「あ、まだ時間あるから、今のうちに、すき焼き用の食材買いあさるかw トリスターでも食べられる様にねww」
と言うと、
「「賛成!!!」」
と2人ともに、手とテンション上がってた。
と言う事で、方々の店を回り、豆腐とシラタキ、こんにゃく(他で使うので)を買いあさりました。
夕方近くに買い漁りツアーを終えて、
「そろそろすき焼きの店に行こうか?」
と言って居るところに、ドラクさんからスカート出来たよ!との連絡を貰い、早速取りに行った。
その場で、付与を掛けて、女性陣2人に試着して貰うった。
「おお!! 可愛いじゃん!! 2人とも凄く似合ってるよ!」
と絶賛すると、照れながら大喜びしてた。
ステファニーさんは
「これぞ、青春や!!」
と叫んでいたw エルフの青春時代って長いのねww
お礼と代金を多めに払い、明日の朝、ワンスロット王国に戻るけど、ちょくちょく顔を出すので安心してね!とドラクさんに伝えた。
ちなみに、トリスターのドリンガさん知ってる? って聞いたら、
「え?ドリンガを知ってるの?」
と逆に驚かれた。
なんでも、ドリンガさんとは、同じ街出身の幼馴染みなんだそうで。
「世間は狭いですねw ドリンガさんも、うちの商会と契約してくれてて、防具を作ってくれてるんですよ。伝説級の職人として。」
と言うと、嬉しそうな顔をしてウンウンと頷いていた。
ドリンガさんの番号を教えると、早速連絡して、涙目になりながら、楽しげに話していた。
「じゃあ、これで気持ち良くすき焼きタイムだなw」
と海渡が宣言し、善意のテンションが上がる。
「じゃあ、ステファニーさん、案内宜しく!!」
とステファニーさんを見ると、
ステファニーさんのテンションは見る見る下がり、orzの体勢に。
「あ・・・鍋物屋知らないって・・・ ごめんね。」
と右肩に手を置き、謝る海渡。
フェリンシアは左肩に手を置いている。
子供2人に慰められる、凄くシュール絵が出来上がった。
しかし、今回のステファニーさんの立ち直りは早かった。
懐から通信機を取り出し、サチーさんに連絡。
サチーさんがドロスに連絡。
2人が合流。
「と言う訳で、すき焼きね❤」
とサチーさんが、ドロスさんにウインクしてる。
ステファニーさんも右へ倣えで、ウインクしようとしてるが、それ両目閉じてるからね?
ドロスさんは、苦笑いしながら、
「しょうがねぇなぁ~」
とすき焼きの店へと向かう。
結果ですが、海渡はすき焼きのリベンジに成功し、心置きなく堪能した。
最後まで粘って食べていた、フェリンシアとステファニーさんも、満足気に座椅子の背もたれに身を預けている。
ドロスさんは、青い顔になっていて、サチーさんは、爆笑中。
「君ら、本当に良く食べるよね。ステファニーは何処にその栄養行ってるの?」
と胸をチラリ。
ガーーンと言う表情のステファニーさん。
「まぁまぁ、それが魅力の全てではありませんから、ペッタンさんでも趣味は人それぞれだから、大丈夫ですよ?」
と海渡がフォローすると、
「ぜんぜんフォローになってへん!!」
と絶叫していた。
サチーさんが、
「まあ、エルフって種族全体が、元々こう言う体型が多いからね。巨乳のエルフなんて聞いた事ないしw」
と言っていた。
「そう言えば、こちらに来て不思議に思ったんですが、エルフのイメージって男性はドロスさんの様な細身を想像してたんですが、結構マッチョなおじさんとか屋台に居ますよね。
サクラだと、漁師のエルフさんのマッチョぶりに、軽くカルチャーショック受けましたしw」
と海渡が言うと、
「彼らは筋金入りの脳筋族だからねw エルフはなかなかマッチョに成りにくい筈なんだけどねぇ。僕だってちゃんと訓練とかやってるけど、なかなか筋肉付かないんだよね。」
とドロスさんが言っていた。
結局、このすき焼き屋もドロスさんにゴチになる事が決定していたとの事で、ありがたくご馳走になりました。
店を出て、屋敷へと歩きながら、
「ドロスさん、連日、あざーっす!! 何かこの調子だと、毎回この国に来るのが、更に楽しみになりそうですw」
と言いながら敬礼すると、フェリンシアも敬礼した。
すると、ドロスさんが、青い顔に。
それを見て、サチーさんも、ステファニーさんも大爆笑。
「12月中旬だから、年内にあと1回来られるかどうかだなぁ・・・。 そう言えば、コーデリア王国の年末年始ってどう言う感じなんですか?」
と聞くと、
「そうだね・・・うちの国では、年末は大掃除、年始は大体の人が教会に行ってお祈りするぐらいで、あとは普通と変わらないね。特に休みとかもないし。」
とドロスさん。
「へー、そうなんですか。餅つきとかやらないんですか?」
と聞くと、
「「「その餅つきって何?」」」
とエルフ3人から聞かれた。
「あー・・・そうなのか、餅って食べ物は無いんですかね?」
と聞くと、無いらしい。
「じゃあ、餅米って無いの?」
と聞くと、
「餅米ってあれだよね?馬とかの家畜の飼料になるお米だよね?」
とサチーさん。
「あ、餅米あるのか! サチーさんの所に、手持ちありますか?」
と聞くと、あるらしい。
「是非売って!!!」
とお願いすると、じゃあ、店に寄ろうと言う事になった。
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