廃墟捜索――①

夜、もう一回ーー廃墟に行く


神崎流隠形型「潜」《せん》-簡単に言うと「気」を完全に消した

気配を殺したといってもいい


月明かりのない闇夜こそ、神崎流の真価でもある


まず、石を拾いーーこれを、逃走経路に置いておく、10メートルの間に一つ


神崎流登型蜘蛛蜘蛛(くも)で、縦横にまるで、巣を作るように交差した縄をへいにしかけて登る


へいに、それからーゆっくりと降りる、神崎流隠形型、歩法深草兔歩しんそうとほ

簡単に言うと、手の甲に両足を乗せ、手で歩くということであり、間抜け極まりないが、それでも間抜けな見た目の割には音がしない、優れもの

まず、軒下にもぐるーーー心音や呼吸を限りなく遅くし、気配もたつ


いつもならこの後、3かとか一週間とかでも入れるが、今回は朝になったら帰らないといけないので、、、、戻るしかないかと再び深草兔歩しんそうとほ


したときに、目に見られるーー男女二人の目

「おお、生きた人じゃあ」「人間だと」

まずは、梅花ばいか二人の手首足首を縛ろうとして、すり抜ける

ーーそして、人ではないとわかる感触で

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