第9話 ギルド
四年がたった。
十歳になった。私はこの日をずっと待っていた。
両親のかたきであるバラガンに復讐するために、私はまずお母さんの親友のもとを訪れることにした。
しかし手掛かりもなにもない。唯一の情報は、お母さんと一緒に魔法学校の先生であること。
この国に魔法学校といったら一つしかない。グリモワール学院だ。
とりあえず私はそこに入学することにした。
しかし入学出来るのは十六歳から。それに莫大な資金を必要だ。
そこで私は十六になるまでお金を稼ぐことにした。
それがギルド。ギルドに登録するには十歳以上ではなくてはならない。
そして今日、私はギルドを訪れていた。
「私はギルドに入りたいんです」
私が言うと、受付嬢は怪訝そうな表情を浮かべた。
「依頼の方じゃなくて?ギルドに入りたいの?」
このやり取りはラノベで散々読んでいる。やはり子供だから勘違いされるのだろう。
「はい、ギルドに入りたいんです。ここは十歳以上から登録できますよね?」
「まあ、そうだけど・・・」
すると受付嬢の後ろから大柄な男が姿を現した。
「まあ、いいんじゃない?規則では十歳以上からってなってるわけだし。試験だけでも受けさせてあげな」
「ですがギルド長・・・」
「わかったね」
「・・はい。わかりました」
よし、なんとかこれでギルドの試験は受けられそうだ。
「それじゃあ私について来て」
「はい」
私はギルド長につれられ、奥の部屋へと入っていった。
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