第10話:早くも犯人は分かってしまいました

そして、怪盗Fからの予告状が届いた夜、私達の屋敷に見回り隊という、前世でいう警察みたいな組織がやって来た。その見回り隊の隊長らしき人がお父様に挨拶をする。


「怪盗Fへのご連絡ありがとうございます!私が、見回り隊隊長!ゼニゾウ・ケイブであります!」


ゼニゾウ・ケイブって……見た目もなんとなくルパ◯◯世に出てくるとっ◯あんみたいとは思っていたけど……名前までなんて……


「おぉ!貴方が!怪盗Fを追いかけてン10年!未だに逮捕出来ていないケイブさんですな!」


って!?一回も逮捕出来てないんかい!!?とっ◯あんだって何回か逮捕したわよ!?本当にこの人に任せて大丈夫なんだろうか……物凄く心配になってきたんだけど……


「しかし……解せませんな……怪盗F、奴は既に至高の女性は盗んでいる……奴は一度盗んだ物は2度盗まない主義のはずですが……」


ケイブさんは不思議そうに首を傾げてそう言う。ふっ、何を言うのかと思えば……そんなの決まってるじゃないの!


「怪盗Fがお姉様を狙う理由は一つ!それは、お姉様が至高のお姉様だから決まってるからじゃないですか!」


私がドヤ顔でそう宣言したら、何故かケイブさんは「はぁ……」となんとも言えない表情をした。はぁ〜……やれやれ……これだから、怪盗Fをン10年追いかけても捕まえられないのよ……


「だったら、セリーナは至高の妹ね♡」


「いいえ。私はお姉様だけの至高の妹です!」


「うふふ……そうだったわね」


私達は見つめ合い微笑み合ってイチャイチャする。ケイブさんや見回り隊の皆さんが困った表情をしてもお構いなしに。


「お嬢様方。話が進まないのでそろそろその辺で切り上げてください」


シグレがいつもの無表情だけどジト目で私達を睨んで注意する。それをきっかけに、ケイブさんは大きな咳払いを一つする。


「おっほん!とにかく!奴は特殊な魔法属性の持ち主で、変身が得意なんです!ですから、これから全員本物かどうかの検査を……」


ふ〜ん……怪盗Fってやっぱり怪盗らしく変身が得意なのね……だったら……


「私、もう怪盗Fが誰に化けてるか分かってますけど」


『えっ?』


この場にいた全員が私に注目した。

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