第4話:完全に油断してました

私達のテーブルに出されたのは、麻婆豆腐・酢豚・青椒肉絲・炒飯などなど……前世では馴染み深い中華料理の数々だった。いや!?だから!世界観!?色々間違ってる!!?まぁ、いいか……まさかこの世界で中華料理を食べられるとは思わなかったし……何より、中華料理って食欲を唆るしね〜……。


「う〜む!どれも美味しそうだな!」


「本当ね!なんだか食欲がそそられる香りがするわ!」


お父様やお母様も中華料理が楽しみなようである。


「どうゾ!どうゾ!皆さん遠慮せずに食べてくださいネ!!」


ショウ=バイ=ハンジョーさんに促され、私達は中華料理を食べ始めた。


「ん〜!セリーナ!美味しいわね!」


「はい!そうですね!お姉様!」


お姉様だけでなく、お父様やお母様からも好評みたいで、皆美味しそうにパクパク食べ始めている。私も、8年ぶりの中華料理に興奮しているのか、パクパクと色んな物に手を出し……あれ?なんだろう……?何でか急に……眠くなって……きて……


そこで、私は意識を失い眠りについた……









「クククク……!侯爵家と言っても、所詮はこの程度ネ!」


「ハンジョー様」


「おぉ!クロヒョウ!そっちはどうヨ!」


「はい。屋敷の者はほぼ全員中華料理を食べて眠りにつきました。食べていない者も強制的に眠らせました」


「流石ネ!最強の武術家だけはあるヨ!これで計画通りヨ!お前達!さっさとこの令嬢を運ぶヨ!」


「しかし、本当に睡眠薬で眠らされた者は起きないんでしょうか?」


「巨大な象でも1日グッスリな薬ネ!心配いらないヨ!さぁ!お前達!撤収ヨ!!」



しかし、この時ハンジョーは理解していなかった。いついかなる時、眠ってる時ですらリーアの匂いを追い求めてる存在に……


「……ん?あれ?お姉様の匂いが遠のいた……?」


象でも1日グッスリな薬を飲んでも、姉の匂いを追い求める為、その少女はバッチリ覚醒した。

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