幕夜・おぞましき計画




秘密結社トリニティ幹部『北斗七星』、中国、朝鮮、日本の間にある秘匿された離島での会議、そこで行われる議題は緊迫していた。


そう、その平等を意味する円卓、その回りに座った七人を驚愕させるように人がいた、それは冒涜するように天井をぶち壊し、円卓の上を大きな魔導具で壊しながら立っていた。


「俺様は真淵天真まぶちてんま、根っからの殺人中毒者だ!ヒャーハッハ!」


「それが何用かね?」


議長とおぼしき老人がいて、それが怪訝そうに彼に問いた、それに真淵天真は言い放つ。


「俺は殺人が好きだがそれは人間様なら皆喜び会えるもんだと思ってるんだ、つまり虐殺だよ、虐殺、ジェノサイドジェノサイド!」


「「「「「「「は?」」」」」」」


その場にいた皆がすっとんきょうな声をあげてしまった。


「俺様はよぉ頭が良いんだ、だから渡来人史なんて学問をやってる、そこから分かったんだが中朝日って実は近親種じゃねぇのか?」


「………それがどうした?」


そう返したスーツ姿眼鏡をした女。


、日本人はさぁ!」


「主語がでかいぞ!この野郎!」


恰幅の良い人相の良いおじさんが叫んだ。


「いいや違わない、伊藤計劃の虐殺器官を読まなくてもこのくらいは分かる、デズモンド・モリスの人間動物園は参考にするがな、人間動物園からの解放、いや反知性主義の末路、沈黙の螺旋の収斂先、つまり理性をなくした言論は人を野生という原点に戻してしまう、つまりウッホウッホキーキー、皆ゴリラやチンパンジーみたいになってしまうんだよねぇ、本当に八年間お疲れ様っした、これからも俺様達、悪の組織マハーカーラに玩弄がんろうされればいいんだよ!トリニティなんてなしだなし!グラッカッカッカッカーカッカ!」


「ふざけないでください!」


そんな事を言った男の首は跳ねられた。


真淵天真の魔導道は大きな斧である、彼の風貌はこの会議室の暗がりで判らないが背丈は大きく足長おじさんのようにも見える、同時にかなりの筋肉質で殺気が豊満ほうまんとしてる。


「グラッカッカ!楽しいねぇ!えーと今首落としたのは反日野郎かぁ?まぁいい、俺様達の目的はこんな東アジアの動乱だけじゃねぇんだ、俺様達の目的は新世界混沌ニューワールドカオスだぜ?」

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鵺の唸る夜に 飛瀬川吉三郎 @hisekawa

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