霧島連山・高千穂峰で死にそうになった件(2)

私が鹿児島県の高千穂峰に登った目的は、その頂上にある「天の逆鉾(あまのさかほこ)を見る」ということで、そこは「坂本龍馬が日本で初めて新婚旅行らしきことをして、その時おりょうさんといっしょに見に行った」という由緒ある「観光スポット」なのだ。(ご興味があればWikipedia等をご参照ください)


そう、私はあくまでもだけのつもりだった。

だって、おりょうさんというがいきなり行こうと言われて行けたところだよ? しかも、着物を着て、草履かわらじか知らないけど、そんな簡易な装束で登れたわけでしょ?


まあ、でも、それなりに高いところにあるんだろう。

というわけで、念を入れて、ネットで雰囲気だけでも見ておこうと調べるなんて、えらいぞ私! くらいな感じだった。


しかし、見てみると、服装は、靴は、持ち物は… と何やらメンドくさいことが書いてある。

「もしかして、なの??」と、ちょっと雲行きがあやしくなって来た。


でも、ある言葉が私の不安を払拭してしまった。

「初心者でも大丈夫」


思えば、この「初心者」という言い方がミソだったのだ。

それを思い知った時は、もう遅かったわけだけど。


オフィシャルな登山情報のほか、一般の人の体験記みたいなものも確認してみた。すると、ある女性が小学生の娘さんと登って、娘さんは途中から「泣きながら」登った由、書いてあった。


むむむ。

その写真を見ると、断崖絶壁っぽいところにへばりつくように登ってる少女の姿が。まあ、写した角度の問題もあるのだろうけど、にしても、この超がつくほどひ弱な都市生活者の私でも登れるのか、電話で訊いてみるか、という気になった。


結果、「大丈夫ですよ〜。初心者の女性の方でも簡単に登られてますし」ということだった。

装備も、気候に合ったものを身につけてれば問題ない。ただし、靴は普通のスニーカーでもいいけど、小石が靴に入りやすい(環境な)ので、できれば足首まで覆うような靴だとなおいい、という程度の話だった。


山に登る、というか、トレッキング的なものを最後にしたのは、その前の年。その時も、ハイキングだと思って気軽に行ったら思いのほか勾配があってキツくて、息がぜぃぜぃ、足は筋肉痛になり…ということがあった。

まあ、でも、それに毛が生えたくらいのものかな??


私が持っている「足首を覆うくらいの靴」といえば、何年もしまい込んでいたエアロビシューズだった。こんなところで日の目を見るとは、とっておいてよかった!

リュックの方がいいとのことなので、街へのお出かけに使ってるヤツを持っていこう。

あとは一応いつもの帽子をかぶって、温度調整しやすいように重ね着をして、パンツはGパンでいいや。飲み水も一応持った方がいいよね。


これで、準備万端過ぎるくらいじゃないか!?


素人とは、げに恐ろしいものなのでした。。。

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