自作小説について考える
水鳴咳 辟(みなせ へき)
「紅い微睡み」 / 何処噺
本編▷▶▷https://kakuyomu.jp/works/1177354054889699694/episodes/1177354054889699709
初投稿作品。
まず最初に擬音をモチーフにした作品を、という所からスタート。何処噺という短編集は、あくまでも全てが独立したお話でありつつ、どこかの世界の私と君という何となくふわっとしたことだけを決めていました。私と君という概念は何でもいいと思います。なにか異なった2つの観念の関わりや交わりを書きたかった訳です。
今回の個人的イメージはマグマ。
全体を通して紅をモチーフにしたのは、単にマグマがイメージと言うだけでなく、人間の根源的な色はなんだろうと考えた時に血の紅色が思いついたため。
作中にある「同化」「私を連れ去っていく」「深く深く沈んでいく」というような表現は、そこから付随して膨らませたワードです。
何処と無く仄暗くそれでいて美的表現が出来ればなぁと思っていますが、なかなか技量が追いつかないものです。
これは全編を通して言えることですし、事ある事に書き連ねているのですが、いつだって話の起点は私なので、決して読み手の方々を楽しませるために書いた話とは言えません。私の描く話は自己満足でしかないので、それに添加して評価を頂けるのがとても嬉しいわけです。
純文学と大衆文学に明確な線引きはないとされていますが、軽率にググったところ「作家が書きたいことを自由な立場で書いたものを純文学とすれば,読者を喜ばせ,楽しませるために書いたものを大衆文学と呼ぶ」。なるほど。
自らのジャンルを何度か考えたことはありますが、素人の自己満足小説を純文学、大衆文学などとするのは烏滸がましいと感じていました。しかしどちらかと言うと私が好き勝手気ままに書いているものなので、純文学でしょうか。ここまで来た時点で私の小心さが表に出まして、若干の保険を掛けてしまいました。
これが自分の小説を「純文学もどき」呼ぶ所以です。
という訳で読み手の方々が十人十色な感じ方で読み取って頂けると、作者冥利に尽きるなぁと日々思っております。
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